オリックス7連勝 冴える福良采配

 「交流戦、巨人1-3オリックス」(4日、東京ドーム)

 7連勝と勢いの止まらないオリックス。中でも福良監督の選手起用が的中している。

 巨人3連戦。1番打者は宮崎、武田、駿太と日替わり。

 初戦は3点ビハインドの九回2死無走者で1番の打順に代打ロメロを送り本塁打。ここから同点に追いつき、決勝点はこの試合から3番に起用した安達の一発だった。

 安達はこの試合前の時点で打率・183。福良監督は「安達はずっと練習から状態が良かったから。T-岡田を6番に入れたかった。じゃあ3番を誰にするということで安達になった」と説明した。安達はこの試合、本塁打以外にも3本の二塁打と大当たりだった。

 第3戦の1番は駿太。第2戦の武田も2安打を放っていたがあっさり代えた。その駿太が初回先頭打者本塁打など3安打2得点と見事に打線を引っ張った。

 「宮国には左の方がいいかなと。駿太がよく打ってくれた。大きかったですね」

 1番が日替わりの一方で3番・安達、4番・小谷野、5番・中島、6番・T-岡田の並びは変えなかった。

 投手起用についても柔軟な采配が目立った。3連戦で最後を締めた投手は近藤、平野、黒木とこちらも日替わりとなった。それぞれセーブを記録したのだが、近藤は2年目、黒木はルーキーでそれぞれプロ初セーブだった。

 初戦は延長戦となったためやむを得ない。3戦目は前日まで守護神・平野が4連投だったため、休ませることを決めていた。

 「平野がダメなときは黒木。きょうは九回を黒木と決めていた」

 疲労を考慮して勝ちパターンの投手を使わないケースはこれまでもあった。第2戦には11試合で9試合登板とあきらかに疲れの見えた近藤を休ませ、代わりに初めてヘルメンをリードした場面でつぎ込んだ。助っ人は見事に2回を無失点と期待に応えた。

 「采配が的中?いやいや。コーチの人が考えてやってくれていますから」

 これだけ会心の采配が続けば誰でも笑顔の一つも見せるものだろう。だが、福良監督は違う。自らの手柄にすることはなく。コーチ陣の日々の努力こそが、その根拠であると話す。

 型にとらわれず柔軟に選手を起用する。言葉で書けば簡単に見えるが、応えてくれる選手がいてからこそできることだ。選手の状態を見極め、相手を研究し、采配をふるう。日に日にキレを増すタクトが7連勝の一つの要因であることは間違いない。

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