楽天5連勝ならず 松井裕が打たれた…今季初失点

 「日本ハム3-2楽天」(29日、札幌ドーム)

 鉄壁のクローザーが打たれた。楽天・松井裕は敵の歓喜の輪を尻目に、足早にロッカールームに消えた。防御率0・00を誇っていた男に託された同点の九回。無敵の守護神が喫した今季初失点は、そのままチームのサヨナラ負けを意味していた。

 「点をやってしまったらおしまい。持てる力を持って抑えようと思った」。1死から近藤に粘られ、11球目で四球を与えたところで不穏な空気が漂った。中田を空振り三振に斬ったが近藤が二盗。勝負を挑んだレアードに「打ち取りきれなかった」と左前打を許すと、一、三塁から田中賢に高めに浮いたスライダーを右前に運ばれた。

 それでも梨田監督は、フル回転で快進撃を支える左腕を責めなかった。「打ったのを褒めないといけない。松井はよく投げてくれた」。むしろ七回に2点ビハインドを同点としたことに「よく追いついた」と話した。連勝は4で止まったが、指揮官は冷静に前を向いた。

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