不来方、爽やかに散った 10人の底力!九回代打で全員出場、全力で3点取った

 「選抜高校野球・1回戦、静岡12-3不来方」(24日、甲子園球場)

 21世紀枠の不来方(こずかた)=岩手=は静岡に敗れたものの、選手10人の全力プレーで客席を沸かせた。

 最後まで笑顔を絶やさなかった。大会出場校最少の選手10人。「全員で戦っていこうと思っていた。9人がレギュラーと決まっている訳ではない」。小山健人監督(30)が九回に10人目、斎藤の代打を告げると、スタンドから大きな歓声と拍手が湧き起こった。

 身上であるフルスイングで見せ場を作った。初回、2死一塁から小比類巻圭汰投手(3年)が中越え適時二塁打で先制し、八回には連打でチャンスを作ると、内野ゴロや相手失策で2点を奪った。計9安打。鍛えてきた打力を存分に示した。

 主将、エース、4番としてチームを支えたた小比類巻は「使命感というよりはずっとマウンドにいたかった」と、8回を165球で完投した。2月の合宿で右肘を痛め、この日も痛みはあったが、最後までしっかりと右腕を振り続けた。

 一塁、三塁のベースコーチをバッテリー以外の選手が交代で行うなど、全員で最後まで戦い抜いた不来方。「他の10人でやっている高校の代表という気持ちで戦った。10人で3点取れたのでよかったです」。少人数でも戦えるということを証明して見せた。

 4月からは新入生が入ってくる。「このメンバーで野球ができないという寂しさはありますが、夏に新しい不来方野球を見せられたらいい」と小比類巻。春の経験を糧に、レベルアップしたチームで夏にまた戻って来る。

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