履正社-日大三、選手交代で審判がミス 投手-中堅-投手-中堅は不可なのに…

 19日に開幕した選抜高校野球(甲子園)の1回戦・第2試合の日大三(東京)-履正社(大阪)で、選手交代について審判にミスがあったことが同日、大会本部から発表された。この試合では九回表、履正社の攻撃で、日大三の投手・桜井が先頭に四球を与えて2番手の岡部と交代。中堅へと移った。2死から再び桜井が登板し、岡部は中堅へ回った。

 しかし、桜井は3連打を許して、岡部に再び交代。桜井は中堅へとまた移った。結局桜井は、投手-中堅-投手-中堅と変わり、試合終了まで出場した。

 同試合の幹事審判だった日本高野連の木嶋一黄・審判技術顧問によると、公認野球規則5・10(d)【原注】で「同一イニングでは、投手が一度ある守備位置についたら、再び投手となる以外に他の守備位置に移ることはできないし、投手に戻ってから投手以外の守備位置に移ることもできない」とされており、今回はそれに該当する。同顧問は「審判にアドバイスする幹事としてアドバイスできなかったこちらのミス。全国大会でこういうことがおきてしまった」と説明。本来なら、桜井が2度の登板を終えて中堅へ移る時点で指摘すべきことだったとした。

 一方で、公認野球規則8・02(b)【注2】では「審判員が、規則に反した裁定を下したにもかかわらず、アピールもなく定められた期間が過ぎてしまったあとでは、たとえ審判員が、その誤りに気づいても、その裁定を訂正することはできない」とある。つまり、プレーが再開された時点で、桜井の2度目の中堅への交代は有効となった。

 試合は5-5の九回表に履正社が猛攻で7点を奪い、試合を決めた。その裏に桜井は3番打者として右前打を打っていたが、本来ならこの打席はなかったことになる。木嶋審判技術顧問は「40年くらい甲子園に通っているが、こういうミスは記憶にない」と話していた。

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