山本浩二氏、WBC監督時代の番記者の急変振り返る「ショックだった」

 元プロ野球選手の山本浩二氏と衣笠祥雄氏が27日、都内で「朝日新聞ReライフFESTIVAL」に参加。『「鉄人」と「ミスター赤ヘル」が語る「優勝」とは?』をテーマにトークショーを行った。前回のワールドベースボールクラシック(WBC)で日本代表「侍ジャパン」の監督を務めた山本氏は、チームが敗退後に担当記者が書いた記事の急変ぶりにショックを覚えたことなどを振り返った。

 2013年の第3回WBCで日本は国内での第1、2ラウンドから苦戦を続けながら米本土での準決勝に進んだが、プエルトリコ戦に敗れて3連覇はならなかった。

 トークコーナーの終盤ではMCの林正浩アナウンサーが「やはり今年のWBCについて触れなければ」と遠慮気味に切り出すと、山本氏は「そこへいくか~」と覚悟を決めた一言。

 まず衣笠氏が「心配ですね。今の日本の野球界は入れ替わりの時期で(侍ジャパン選手も)経験がない」と評論家として感想。続けて山本氏が「1回目は王さんでチームは飛行場で帰ろうとしたら、米国がメキシコに負けたことで得失点差で残った。2回目は原監督でイチローの決勝打で優勝」と連覇の足跡をたどった。

 そして、自らが指揮を執った3回目の大会へ話を移すと、「言い訳になりますが」と前置きをした上で、「ものすごいプレッシャーがある。(第1ラウンドで)ブラジル、中国と苦戦し、(第2ラウンド初戦の)台湾戦で鳥谷が盗塁を決めて井端がタイムリー。米国へ行ってからは暑いフェニックスでWBCが決めた大リーグ球団との3試合をやり、疲れてサンフランシスコに入ってからは時間も変更になり、体感5度の中で試合だった」と会場を埋めた聴衆へ当時の状況を説明した。

 プエルトリコ戦では1-2とリードされた終盤に、重盗のサインから二塁走者の井端がストップして帰塁したことを一塁走者の内川が気づかずに挟殺されたシーンを思い起こしながら、「作戦や結果に悔いはない。チームで動いたこと」と語った。

 さらに山本氏は「ついでに言い訳を」と加え、「番記者といって常に周りにいる記者、一緒に食事もした記者の(敗戦後の)次の日の新聞(記事)がカラッと変わった」と回想。「上の人に書けと言われたんだろうけどね。悔しいのとショックで2日間(外へ)出られなかった。羽田空港でファンに『ご苦労さんでした』と声をかけられてようやく気を取り戻した」と当時の心情を明らかにした。

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