松山聖陵・荷川取監督が悲願叶えた!就任13年目の35歳「いい誕生日に」

 「高校野球愛媛大会・決勝、松山聖陵3-2新田」(28日、坊っちゃんスタジアム)

 松山聖陵が創部47年目で悲願の甲子園初出場を決めた。荷川取(にかどり)秀明監督(35)は、99年春に沖縄尚学の主力選手として全国制覇を経験。04年の就任から13年目でチームを聖地に導いた。29日に35回目の誕生日を迎えた青年指揮官は、196センチの大型右腕・アドゥワ誠投手(3年)を擁して全国の強豪に挑む。

 抱き合うナインを眺めながら、松山聖陵の荷川取監督がうれしそうに口を開く。「選手たちがよく頑張った。いい誕生日になります」。決勝翌日の29日が35歳のバースデー。教え子たちからの最高のプレゼントに、青年指揮官は声を弾ませた。

 沖縄出身で、沖縄尚学の「1番・三塁」として99年センバツに出場。好左腕・比嘉公也投手(現沖縄尚学監督)らとともに全国制覇を果たした。筑波大卒業後の04年に松山聖陵の監督に就任。選手たちと寮で一緒に生活しながら「甲子園に行って、自分と同じ思いをさせてやりたい」とチームを鍛えてきた。

 ただ、甲子園への道は険しかった。毎年のように優勝候補に挙げられながら、勝てない年が続いた。明るい光が見えたのは2年前。190センチを超える長身のアドゥワ誠投手(3年)が入部した。

 「体はヒョロヒョロで力もなかったけど、彼を育てるしかないと思いました」

 手塩にかけて育てた右腕はこの日、右肩を痛め10安打を浴びながらも2失点完投。「精神的に強くなった」と指揮官は目を細めた。

 保健体育の教員で、アドゥワら多くの3年生部員の担任でもある。「教室でも一緒、グラウンドでも寮でも一緒。飽き飽きされていると思います」。そんな愛弟子たちと乗り込む甲子園。荷川取監督は「愛媛代表として恥ずかしくない野球をしたい」と言葉に力を込めた。

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