目に焼き付いたソフトB柳田の全力疾走

 17日の対西武戦5回1死、セカンドゴロに倒れるが、一塁へ全力疾走するソフトバンク・柳田悠岐=ヤフオクドーム(撮影・開出牧)
3枚

 17日、ヤフオクドームで西武に勝利し、パ・リーグ連覇を果たしたソフトバンクを取材したが、感動的な胴上げやビールかけと並ぶぐらい、いやそれ以上に私の目に焼き付いて離れなかったシーンがある。

 それは“ギータ”こと柳田悠岐外野手(26)の全力疾走だ。3点リードの五回1死、柳田のバットから放たれた打球は、鈍い音とともにセカンドに転がった。パワーヒッター特有の軸足に重心が残るフルスイングで、スタートダッシュは遅れ気味だが、柳田はバットを投げ捨て全力で一塁へ駆けだした。一塁カメラ席から撮影していた私は、連続シャッターを押しながら、レンズを向けて追いかけた。セーフになるかもしれないと思わせるような激走。結果はアウトだったが、なんでもない内野ゴロが、間一髪の際どいプレーとなった。

 一塁を駆け抜けるまでレンズを向けなければならない選手は、なかなかいない。私の記憶の中では、オリックス時代のイチローである。振り子打法で動きながらボールを捕らえ、快足を飛ばして内野ゴロでも内野安打にしてしまう。

 比べると、柳田は内野安打には不利な“フルスイング打法”だが、そんなことお構いなしに、全力で駆け出す。七回の第4打席も遊ゴロだったが、一塁へ全力疾走。撮影していた私は高校野球を取材しているような心持ちになった。アウトだと分かっていても、常に全力疾走する高校球児のようだ。

 目標のトリプルスリー(3割30本30盗塁)をすでに達成していた柳田だが、代名詞のフルスイングと全力疾走は、変わらない。ヒット1本に終わったが、優勝に歓喜するナインの中で、ギータが一際、輝いて見えた。(写真と文=デイリースポーツ・開出牧)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス