県岐阜商・高橋純平 決意のプロ志望届
阪神などがドラフト1位の最有力候補に挙げる県岐阜商・高橋純平投手(18)が8日、プロ志望届を提出した。同校で行われた会見では、エースとして大事な1試合を任される投手になることを誓った右腕。将来的な目標には侍ジャパンのエースナンバー奪取を掲げた。
甘えは一切、捨てた。厳しい世界を生き抜く覚悟が高橋の表情から、そして言葉からにじみ出ていた。報道陣を前にあまり笑みを浮かべることなく、課題を列挙したMAX152キロ右腕。その目標地点として「エースとして、大事な1試合を任せてもらえる投手になりたい」と力を込める。
6日に行われたU-18ワールドカップの決勝戦。背番号18を背負った高橋に登板機会はなかった。今夏の岐阜大会前に左太もも裏を肉離れし、復活途上だったことが最たる要因だが、本人の受け止め方は違った。
「西谷監督に『この試合は高橋に任せた』と言ってもらえるほどの信頼を得られなかった」。悔しさをにじませ、投げられないつらさを経験した。だからこそ「球速とかではなく、この試合を任せたと言ってもらえるような勝てる投手になりたい」と高橋は言う。
この日午前、プロ志望届に自らの名前を記し、決意を新たにした。すぐさま岐阜県内のトレーニングジムに入会し、プロ入りまで肉体改造に着手する。「自分はU-18で一緒だった上野とか成田と比べて背は高いけど、体が大きくない。食事とトレーニングをバランスよく、体づくりをしないといけない」と高橋。「今は投げやすいフォームでしか投げられない。体ができればインステップも矯正できると思う」と時間を持て余すつもりはない。
「日本を代表するエースになれるように」と決意を語った高橋。大きな可能性を秘めた右腕が、悔しさをバネにプロの世界へ飛び込む。