県岐阜商・高橋は重傷?県大会回避も

 「高校野球・岐阜大会3回戦、県岐阜商5-4関商工」(12日、大垣北公園) 

 阪神が今秋のドラフト1位最有力候補に挙げる県岐阜商・高橋純平投手(3年)が、左太ももを負傷していることが12日、分かった。岐阜大会3回戦も登板機会はなく、エースを欠く中、チームは強敵の関商工にサヨナラ勝ち。最悪の場合、岐阜大会で登板できない可能性もあるが、高橋は懸命の治療に励み、チームも勝ち続けてエースの復帰を待つ。

 サヨナラの瞬間をベンチで見届けると、高橋の表情から笑みがこぼれた。マウンドに上がれないつらさ、もどかしさ-。この日も投球練習は行わなかった。苦しい胸の内がチームの勝利によって救われた。痛めている左足をかばいながら、仲間のもとへ必死に駆け寄った。

 「状態が万全ではない」-。小川監督は2試合連続で高橋の登板を回避させた理由を明かした。岐阜大会が開幕する直前、エースに不測のアクシデントが襲っていた。

 練習中の投内連係でマウンドから一塁のベースカバーに走った際、左足を滑らせた。すぐさま精密検査を受け、当初は軽症と見られていたが、複数の病院で受けた検査の結果、左太もも裏肉離れで全治3週間と診断された。予想以上に筋肉の損傷が激しかったという。

 左太ももは投球時に踏み込んだ際、全体重がかかる箇所。そこをかばえばフォームが不安定になり、制球難に陥るだけでなく肩、肘にも悪影響を及ぼす。最後の夏だけに、高橋は開幕前に登板を志願したが、指導者は気持ちをくんだ上でストップをかけた。

 幸いにも本来は中堅手の左腕・村居が2番手投手として試合をつくれる。2年生右腕の岩井も成長が著しい。故障を抱える高橋が制球を乱し、悪化の危険性をはらむのであれば、他の投手を起用するのがベストの選択だ。

 チームとしても大黒柱の高橋を欠く中で勝ち進めば大きな自信になる。全国制覇が目標だけに、夏の甲子園はワンマンチームでは絶対に勝ち抜けない。周囲のレベルが上がり、そこに万全のエースが帰ってくる-。小川監督も「キャプテン(の高橋)が投げて、という試合をつくりたい。何とか来週には」と明かす。

 高橋は「大丈夫だと思っています。徐々に状態を上げていきたい」と力を込めた。次戦は19日・各務原西戦(大野レインボー)。本来あるべき場所へと戻るために、一日も早い回復に努めていく。

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