11球団視察!取手松陽・内村9K完投
「高校野球・茨城大会1回戦、取手松陽6-3水戸桜ノ牧」(6日、水戸市民)
昨夏4強の取手松陽が初戦を突破した。プロ注目の最速143キロ右腕・内村悠斗投手(3年)が7安打3失点、9奪三振で完投。左越え2ランも放ち、11球団のスカウトが視察する前で投打に活躍した。
185センチの本格派右腕・内村が、大器の片りんを見せた。初回先頭から連続三振のスタート。長身から投げ下ろす直球は威力十分で、雨が降りしきる悪条件下で最速139キロを計測。フォークも効果的で9三振を奪った。
「最初は流れをつくるために三振を狙った。中盤からは打たせて取ろうと思った」と考えた投球で、八回まで三塁を踏ませなかった。阪神の中尾スカウトは「初速と終速の差が2、3キロ。直球の質がいい」と評価。中日の佐藤スカウトも「体があるし(腕の)しなりもつかえる。おもしろい」と、のびしろに期待する。
完封目前の九回、3安打に2四球が絡み3失点。「点差がついて心の隙が出た」と、バツの悪そうな表情を浮かべたが、三回に放った左越え2ランの話題には「つなごうとした結果です」と、笑みがこぼれた。
順当なら、3回戦で今春センバツ8強の常総学院と激突する。内村は「この投球では抑えられない。もっと上を求めて倒したい」と、気を引き締め直した。