神宮王者の仙台育英、エース完封で快勝
「選抜高校野球・1回戦、仙台育英12-0神村学園」(23日・甲子園)
アクセルを踏み込むように、尻上がりに調子を上げた。仙台育英のエース・佐藤世那(せな)投手(3年)が6安打完封の快投だ。
「完封は目標だった。プレッシャーを楽しめました」。序盤こそ制球に苦しんだが、自己最速タイの144キロをマーク。宝刀フォークもさえて計8三振を奪った。
「世那」の名前は、F1の元世界王者アイルトン・セナ(故人)のファンだった父・慎一さん(48)によって付けられた。名前負けしない鉄腕に成長し、昨秋の神宮大会を制覇。大会屈指の右腕として甲子園に乗り込んできた。
2回戦の相手は敦賀気比。神宮大会で仲良くなったプロ注目の平沼と対決する。前日22日にはLINEで「絶対勝てよ」というメッセージが入り、「任せろよ」と返した。
その平沼も奈良大付戦で1安打完封。佐藤世は「投手戦になると思う。0で抑えたい」と闘志をみなぎらせる。昨秋から約束していた聖地での直接バトル。“音速の右腕”はエンジン全開で挑む。