日本文理・飯塚3K締め!北信越旋風

 「全国高校野球・2回戦、日本文理3-2東邦」(18日、甲子園)

 快進撃が続く北信越勢の一角、日本文理(新潟)が東邦(愛知)に逆転勝ちして3回戦に進んだ。注目右腕同士の投げ合いで、今秋ドラフト候補の飯塚悟史投手(3年)が6安打2失点9奪三振の好投で、2試合連続の完投勝利。これで北信越勢は史上初の4校が16強入りとなった。東邦の1年生・藤嶋健人投手は六回途中3失点で降板し、涙をのんだ。

 ラストボールに進化の証しが詰まっていた。日本文理・飯塚が投じた132球目。この日最速の144キロ直球に、バットが空を切る。九回は圧巻の3者連続三振締め。「『このボールで決めよう』と思っていた。次の試合につながる1球だった」。クールなエースも、満足感たっぷりだ。

 序盤でスライダー、フォークのキレのよさを感じ取ると、変化球を増やし、カウント球にも多用した。捕逸で先制された四回、左翼手が打球処理を誤った不運な三塁打で加点された五回も、慌てずイニングの最後は三振。最少失点で切り抜け、自身も左前打でつないだ、六回の逆転につなげた。

 完封寸前に追いつかれて敗れた今春センバツ1回戦の豊川戦で、九回への意識が変わった。「もう終わりと思うのではなく、まだまだ延長戦も投げるんだという気持ちでいく」。スタミナ強化と同時に、気持ちの波をなくした。

 甲子園の暑さ対策も抜かりはなかった。序盤に体のキレがなかった初戦を反省。この日はダッシュを増やし、試合前にアンダーシャツを3度替えるほど、汗をかいた。試合中は約3リットルの水分を補給。「暑さで体が動かず負けたら、一番悔しいので」と、クエン酸飲料も摂取するようにして、終盤も球威が落ちない好投につなげた。

 ドラフト候補の大分・佐野に投げ勝った初戦に続き、話題を集めた1年生・藤嶋にも勝利。「自分たちは3年間やってきて、半年前まで中学生だった選手に負けたくない気持ちはあった」と、3季連続甲子園出場の貫禄を示した。3回戦の富山商戦も、146キロ左腕・森田との対決。大会No.1投手は誰か、結果でキッチリ証明する。

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