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東海大相模・吉田20K「右の松井裕」

 「高校野球・神奈川大会決勝、東海大相模13‐0向上」(30日、横浜)

 東海大相模が圧勝し、4年ぶり9度目の優勝を飾った。先発した2年生右腕・吉田凌投手が、九回途中まで3安打無失点、大会タイ記録となる毎回の20奪三振の快投をみせた。全国的に注目を集めた済美の最速157キロ右腕・安楽智大投手(3年)は甲子園出場を逃したが、今夏の選手権大会には、吉田のような逸材が数多くやってくる。どんなドラマが待っているのか。31日の愛知大会決勝で、49代表校が出そろう。

 激戦区・神奈川から全国へ“新ドクターK”がド派手に名乗りをあげた。大会最多タイ、決勝では新記録となる1試合20奪三振。歴史に残る快投で甲子園を決めた吉田は「驚いた。三振を多く取れているなとは思っていたけど。出来過ぎです」とはにかんだ。

 磨きあげた縦のスライダーが、絶大な威力を発揮した。鋭く大きく落ちる決め球で奪った三振は、20個中14個。準決勝で15安打した向上打線のバットも次々と空を切った。初回2死からの7者連続を含め、四回2死までのアウトはすべて三振。四回で早くも先発全員奪三振を達成した。

 昨夏準決勝の横浜戦で、横のスライダーを見極められてコールド負け。「横だけでは通用しない」と、縦の変化球の習得を決意した時、目に入ったのが桐光学園・松井裕樹(現楽天)だった。動画サイトなどで研究。冬場は1日150球を投げ込み、直球と同じ、緩まない腕の振りを身につけた。中日・石井スカウトは「あのスライダーは右の松井裕みたいなもの。直球の精度がよくなれば、来年の(ドラフト)1位は間違いない」と評した。

 9回1死から20個目の三振を奪い、新記録の期待もあったが、エース・青島と交代。「最後まで行きたかったが、青島さんに託すということだったので」と、笑顔でマウンドを降りた。

 松井裕は2年夏の甲子園で1試合22奪三振の大会新記録を樹立したが、同年夏の神奈川大会では1試合17奪三振が最高で、決勝は15奪三振だった。その数字を超えたと聞くと「三振の数より今日は勝てたのでよかった」と話しつつ、満面の笑みが広がった。

 一二三(現阪神)を擁して10年夏の甲子園準優勝の戦いに心をひかれ、兵庫県から東海大相模の門をたたいた。その時以来、同校4年ぶりの夏の聖地。「神奈川代表に恥じない投球をして、優勝旗を持ってきたい」と吉田。全国の猛者をなで斬りにする、8月が待ちきれない。

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