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中畑監督にこだわったDeNAの事情

2013年10月4日

 笑顔を見せるDeNA・中畑清監督

 笑顔を見せるDeNA・中畑清監督

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 あるDeNA関係者がこう話す。「以前は取引先の会社に行って名刺を差し出しても、会社名だけで何の会社なのか分かってもらえなかったが、今では、あの中畑さんが監督していらっしゃるゲーム会社の人ですよね。応援していますので、頑張ってください」と取引先との仕事もスムースに運ぶという。

 ゲーム業界はスマホ時代に入り、戦国時代に突入している。以前はSNS上で提供するブラウザ・オンラインで遊べるソーシャルゲームという分野でグリーとともに市場を二分してきた。しかし昨年、未成年者がゲームに熱中し「アイテム課金」にはまった結果、親のお金を使い込むケースも出てきた。いわゆるこの「コンプリートガチャ」が社会問題となった。さらに最近では、ガンホーやLINEがアプリで遊べるゲーム、いわゆる「ネイティブアプリ」を市場に投入。スマホ世代のゲーマーがこちらに軸足を移しつつある。

 そんな荒波にもまれるDeNA社員にとっても、中畑監督は希望の光だという。「もともと野球がすごく好きというわけではなかったのですが、会社が球団を持ち、中畑さんが監督になってから、他の社員を連れ立って、横浜や神宮に、月に2、3回ぐらいは球場に足を運ぶようになりました。中畑さんにパワーを分けてもらっています」(DeNA若手女性社員)

 中畑監督の周りに人が集まる。移動の新幹線ホームで、遠征先の散歩の道中で、ファンがサインをもらおうと長い行列を作る。ファンサービスを第一に考える指揮官は選手たちにも「サインは拒むな」と強く指導している。率先してチームの顔である三浦大輔投手がペンを走らせると、若い選手もそれに続く。

 今春の沖縄キャンプでこんなことがあった。タイガースの応援法被(はっぴ)を着た男性ファンが、お目当ての阪神の練習が休みだったため、DeNAキャンプに流れてきた。サインをねだる阪神ファンにDeNAの選手たちは快く応じたという。この態度に感動したその男性ファンは帰り際「ベイスターズには負けてもエエわ」と言った。実際、今季の阪神はDeNA戦に負け越しが決定しているというオチがつくのだが…。

 春田オーナーは「我々が参入して2年。勝つことも大事だが、それに加えて参入前と比べて(ベイスターズが)報道されることが多くなった。プロ球団だからやっぱり目立たないといけない。意識してプレス対応してくれたことで、情報発信も多くなったと思う。そういう面でも非常によくやってくれたと思う」と中畑監督の人間性に信頼を寄せる。

 選手や球団、そして本社までを明るく元気にする男、中畑清。DeNAは2連続Bクラスぐらいでは手放せない指揮官である。

(デイリースポーツ・鈴木創太、佐藤利幸)

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