「日本ハム０－１阪神」（３日、エスコンフィールド）

　鬼気迫る表情で腕を振り、阪神・石井大智投手が１点を守り抜いた。マウンドで交わす仲間との勝利のハイタッチで白い歯をこぼし、すがすがしく汗を拭った。

　九回から登板し、先頭・レイエスをフルカウントから直球で打ち取って遊ゴロ。パ・リーグ屈指の怪力打者を相手に高め直球で押し込んでカウントを作り、剛腕っぷりを存分に見せつけた。１死から振り逃げで出塁を許すも万波を初球スライダーで三飛に打ち取るなどして無失点。登板２試合連続セーブを果たし、今季３セーブ目となったものの「慣れることはないですね。毎回必死です」と振り返った。

　８回まで無失点で力投した先発・才木から受け継いだバトン。さらにリードはわずか１点と、重圧がかかる場面で石井は腹をくくれた。「結果は良くも悪くも出る。割り切って自分のできることだけに集中して」。今季２３登板で２４回２／３を投げてたった１失点。強心臓が右腕のパフォーマンスを支えている。

　「与えられたところで結果を出し続けることでチームの力に少しでもなれたら」。抑えすらも心配無用な万能リリーバーが虎の中継ぎ陣をより強固にする。

　◆球団史上最長タイ！３戦連続完封勝ち！！　阪神が球団史上最長タイとなる３試合連続完封勝利ち。球団史上１２度目で２３年４月２７日・巨人戦～同２９日・ヤクルト戦以来、約２年ぶり。