藤浪 復肩!剛球初ブルペン 不安一蹴

 阪神・藤浪晋太郎投手(21)が30日、沖縄・宜野座村野球場での先乗り合同自主トレで、ブルペン投球を行った。右肩炎症のため本格的な投球練習は昨季CS以来、112日ぶりだったが、コンビを組んだ梅野隆太郎捕手(24)はその投球に「150キロは出ている」と驚きの表情。オフの間のトレーニングで進化した若きエース。今季中の160キロ到達も見えてきた。

 雨音が響くブルペンが静寂に包まれた。藤浪が112日ぶりに傾斜に立った。落ち着き払った立ち居振る舞いには、貫禄すら漂う。「ちょっと(体が)冷えたので」。コンビを組んだ捕手・梅野にそう告げると、セットポジションからゆっくりと腕を振り始めた。

 「取りあえず、傾斜で投げることができれば良かった。極端な傾斜じゃなかったですし久々なので、(違和感は)ないことはなかったですが、すごく違うことはなかったです」

 16年初ブルペン。18球の立ち投げで投球フォームを確認すると、さらに捕手を座らせて「7、8割」の力で、直球10球を投じた。

 「ウリャー!」。気合の雄たけびも自然と発していた。直球の威力は抜群だ。このオフはウエートトレーニングに時間を割き、92キロから96・5キロに増量。スケールアップした姿に、梅野は目を丸くした。

 「全力で投げているように見えました。今日の時点で150キロは出ていると思います。ズシッとくる球もありました。体重が乗れば被弾も少なくなると思います」

 今季中の160キロ到達も夢じゃない。藤浪はプロ1年目から体重増加とともに、球速を上げてきた。体重92キロで開幕を迎えた昨季は自己最速を158キロまで更新。あと2キロは現実的な数字だろう。

 強烈なデモンストレーションで右肩の不安も一蹴した。昨季後半に炎症を発症。11月の秋季キャンプは投球を控え、12月はノースロー調整を続けていた。年明けから徐々にキャッチボールの距離を伸ばすと、2月1日のキャンプインを前にきっちりと間に合わせた。

 「内容どうこう深く考えて投げたわけじゃなかったので。投げられたことが良かったです。(この時期に)仕上げていかないといけない立場ではないので、少し余裕を持ってやれています」

 他の若手投手のように、先発ローテを争う立場ではない。ズシリと重い剛球が復活の証しだ。藤浪の視線はエースとしてシーズン開幕だけを見据えていた。

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