虎、新守護神候補は156キロ右腕マテオ

 阪神・四藤慶一郎球団社長(55)が11日、不法賭博の疑いで韓国検察の取り調べを受けていた呉昇桓投手(33)との契約交渉打ち切りを発表した。同社長は「司法判断は出ていないが、来季の準備を進めるうえで時間的な問題もある」とし、新外国人の選定を一本化。米大リーグ、サンディエゴ・パドレスの右腕マルコス・マテオ投手(31)の獲得を目指すことで一致した。

 阪神が呉昇桓に代わる新守護神候補を一本化した。坂井オーナーはこの日、大阪市内の電鉄本社で取材に応じ、呉昇桓との交渉打ち切りについて「残念やけど仕方ない。新しい戦力を探してもらいましょう」と編成部門に代役の厳選を期待した。

 球団は既にリストアップしていた候補者の順位付けを確定し、四藤社長は「第1候補の選手の獲得に向けて動いていこうと考えている」と発言。10日に行われた新助っ人の選定会議に極秘裏に出席した金本監督の意向を踏まえたうえで、ターゲットを定めた。

 セ・リーグ2年連続セーブ王の代役として獲得を目指すのはパドレスの右腕、マルコス・マテオだ。今季はメジャーで26試合に登板し、1勝1敗1ホールドで防御率4・00。185センチ、100キロの重量級から投げ下ろす速球は最速156キロで変化球の軸としてスライダーを駆使し、高い奪三振率を誇る。05年にレッズと契約しプロのキャリアをスタートさせたドミニカンはカブス時代の10年にメジャーデビュー。同年リリーフに定着すると、翌11年に初の開幕ロースター入りを果たした。

 カ軍でブルペンの中軸として期待されていたが、同年夏に右肘を故障。翌年にはトミージョン手術も経験した。復活を期した今季は1月にパドレスとマイナー契約を結び、3Aで22試合に登板。2勝0敗9セーブで防御率1・86と好投。6月にパ軍とメジャー契約を結び、シーズン途中に故障もあったが、秋口に戦列復帰した。

 あごひげをたくわえた風貌も野性味あふれ、マウンドでの迫力は十分。課題を挙げるなら制球面とも言えるが、昨オフに中日が獲得に動いた情報もあり、リストアップした阪神の編成担当者は日本野球への適応力も十分あると判断。DVDでマテオの映像を見た金本監督のゴーサインも出たもようだ。

 指揮官はかねて「呉昇桓ありきで考えている」と残留を熱望してきたが、四藤社長は「来季の準備を進めるうえで時間的な問題もある」と決断。不法賭博の疑惑で先行き不透明な守護神との再契約を断念し、全力でマテオの獲得に動く。

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