“連戦の鬼”福留 全戦4番でVロード

 Vロードを照らし出す-。阪神・福留孝介外野手(38)が16日、18日のDeNA戦(横浜)から始まる12連戦で勝利を呼び込む決意を示した。和田豊監督(53)は「休ませる時期じゃない」と全試合4番を明言。米大リーグ・カブス時代の10年に、19連戦を経験したこともあるベテランが、10年ぶりリーグ制覇の道を切り開く。

 いよいよ始まる。18日のDeNA戦(横浜)から、29日のDeNA戦(甲子園)までの12連戦。リーグ優勝に向けた最大の山場。セ・リーグは3・5差に4チームがひしめく大混戦。大型連戦の結果が、最終順位に直結する可能性は高い。

 和田監督は覚悟を決めて臨む。「休ませる時期じゃない。4番打者だから頑張ってもらわないと」。全12試合で福留に4番を任せる方針を明かした。

 福留はゴメスに代わり、3日の広島戦から10試合連続で4番に座っている。その間は打率・324と、打線をけん引してきた。

 万全とは言えない状態で奮闘している。8月11日の中日戦でスイングした時に痛めた右手中指は、まだ完治していない。13年に左膝の手術を受けるなど、下半身には古傷を抱えている。

 それでもマートン、ゴメスの状態が不安定な中、チームトップの19本塁打、68打点を記録している4番は欠かせない。

 福留自身も戦い抜く決意だ。「(今後は)どの試合も重要になる。目の前の一戦一戦を戦っていく」と勝利のためだけに戦う意気込みを示している。この日は静養に充て、17日の全体練習で万全の準備を整える。

 今回の12連戦は、横浜、甲子園、東京ドーム、ナゴヤドーム、マツダスタジアムを転戦し、再び甲子園に戻る。心身ともに過酷な戦いだが、福留は米大リーグで経験済みだ。

 メジャーでは大型連戦が当たり前だった。08~11年に12連戦以上を10度も経験。カブス時代には10年4月14日のブルワーズ戦から、5月2日のダイヤモンドバックス戦まで、自己最長となる19連戦を戦ったこともある。その間は打率・321、4本塁打、15打点。チームが苦しい時に結果を残してきた。

 阪神移籍後も苦境で勝負強さを見せてきたベテラン。今回も期待値は高い。平田ヘッドコーチはさらなる奮起を促すように言った。「孝介も覚悟しているだろう」。10年ぶりの悲願は福留のバットに託された。

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