呉昇桓「石直球」!新調グラブ柔らかく

 阪神・呉昇桓(オ・スンファン)投手(31)が29日、沖縄県の宜野座村野球場で先乗り合同自主トレに参加した。チームメートと初めてするキャッチボールの相手に岩田を指名。繰り出す「石直球」は威力十分で「新しいグラブがすぐできてしまう球でした」と左腕を驚かせていた。

 「石直球」は、やはりすごかった。宜野座のサブグラウンドに衝撃が走った。これまでは、専属通訳の江口氏が相手を務めていたキャッチボール。チームメートと行うのは初めて。相手役に自ら1歳下の岩田を選んだ。

 岩田が徐々に距離を伸ばす。70メートルほどになっても、球の勢いは衰えない。遠投が終わり距離を縮めると、後輩左腕のグラブをバシバシ鳴り響かせた。

 キャッチボールを終えた岩田は「まだ本気で投げていないでしょう」と前置きしたうえで、「新しいグラブができてしまう球でした」と明かした。

 通常、新調したグラブは何度も使いこみながらなじませる。だが、呉昇桓の「石直球」は、真新しいグラブをすぐに完成させてしまうほどの威力だった。

 この日は、野手に交じったベースランニングなど午前中の全体メニューを消化。鶴岡や今成、新井良と談笑する場面も増えていた。キャッチボールでは、隣にいた藤浪らを観察。「ブルペンや試合の投球を見たい」と興味を示した。

 さらに、ブルペンに出向き岩田や鶴の投球練習を見守った。選手の情報を知るために、積極的な行動もみせた。「ほかの投手とも(キャッチボールを)やりたい」と話す呉昇桓。まだまだ、虎投のド肝を抜きそうだ。

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