「巨人0-0阪神」(30日、東京ド)
チームの焦りを象徴するようなシーンだった。七回無死一塁。阪神の4番・新井の強烈な右中間を破る二塁打で一塁走者の鳥谷が三塁を蹴った。だが、中継した藤村からの好返球に阻まれ、本塁で憤死した。
ぐるぐると腕を回した三塁コーチの久慈内野守備走塁コーチは「点が欲しかった。ノーアウトだったし、自分が冷静でいたら…。次(打者)が当たっているカネさん(金本)だったし、自分のミス」と認めた。
本塁が遠い。29日の第2戦も0‐2で敗れ、この日も結果的にはチャンスはこの七回だけ。だからこそ、和田監督は「あそこしかなかった。点を取れないところで、チーム全体の焦りが出てしまった感じ」と振り返る。
「トリが一気にきてくれたので回した」という久慈コーチだが「結果がアウトだからダメ」。鳥谷が三塁で止まっていれば、無死二、三塁で3試合連続複数安打中だった金本を迎えられたのだ。
犠牲フライでも1点が奪える場面が1死二塁となり、結局、金本、ブラゼルが凡退する悪循環。指揮官は「うーん…まあねえ。冷静に考えればそう(三塁ストップ)なんだろうけどね」と悔しさを押し殺した。
もちろん、勝てなかったのは判断ミスだけのせいではない。点火しかけた巨人打線を鎮火するはずの3連戦が、終わってみれば沈黙したのは阪神打線の方。2点を奪った第1戦の八回以降、これで22イニング連続で得点がない。
しかも内海相手の29日は8安打したが、沢村相手のこの日はわずか3安打。和田監督は「そういう(力のある先発)3投手が来るのは分かってたし、こういう試合になると予想もしていた。そこで拾えるか落とすか」と言うが、このまま終わるわけにはいかない。
中日3連戦を挟み、すぐに4日から聖地でのTG決戦。「一つも勝てなかったけど、すぐ折り返しで甲子園もある。今回やられたことをやり返さないとあかん」。次こそは‐。虎将の言葉に力がこもった。
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