「交流戦、阪神1‐2楽天(六回表終了降雨コールドゲーム)」(18日、甲子園)
黒土からは水が浮き、大粒の雨で視界を遮られた。極めて過酷だったマウンド。悪条件の数を挙げたらキリがない。雨に負けた‐。悔いの残る1敗となったが、先発した阪神・能見は「相手も条件は一緒ですから」と言い訳しなかった。エースとして敗戦の責任を背負った。
初回だ。先頭の鉄平に中前打を許すと、1死から打席に松井稼。フルカウントからの6球目、真ん中低めの直球だった。外角を狙ったボールが、わずかに内に入った。白球は無情にも左翼フェンスを越え、先制の2ランを献上。試合開始からわずか5分後の出来事だった。「逆球だったし、僕が悪いです」。振り返れば痛恨の1球に、左腕は悔しさをにじませた。
「逆球?サインを出したのは僕ですから。粘った投球をしてくれた」。コンビを組んだ藤井彰が自責の言葉を口にすれば、久保投手コーチも「条件が良くなかったです。一番力が入るポイントに入ってしまった。残念です」と能見をかばった。
3回までに58球を要すなど悪条件の中、珍しく制球に苦しんだ。二、三回は無失点に抑えたが、三回裏の攻撃で56分間の中断。ブルペンに入るなどして体温、集中力を保つ工夫をした。リズムに乗れない中、五回まで毎回先頭を塁に出す投球。先発として以降は得点を許さなかったが「先頭をずっと出してたんで。周りにも悪かったです」と、野手に向けて謝罪した。
今季、能見は登板全10試合で6回以上を投げている。この日も同様。失点をしても崩れず、粘って試合は作った。「調子は良くなかったけど、粘っていたので何とか点を取りたかった」と真弓監督。指揮官はエースの熱投を、勝利に変えられなかったことを悔やんだ。
六回、3者凡退に抑えた直後にゲームセット。101球の熱投は報われなかった。だが、切り替えるしかない。次回は中5日でリーグ戦再開初戦、24日の巨人戦(甲子園)に先発する予定。G倒で悔しさを晴らすしかない。
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