阪神のドラフト1位・二神一人(22)=法大=が9日、初めてのシート打撃に登板。浅井、林を空振り三振に仕留めるなど、その実力を存分に見せつけた。切れ味鋭い直球、スライダーに、ネット裏の他球団スコアラーも一様に高評価。開幕ローテを視界にとらえる好内容だった。
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全身に漂う初々しさ。しかしその球筋には、エースナンバーにふさわしい独特の凄みがあった。プロで初めて踏み締めた実戦形式でのマウンド。期待のルーキーが、鮮烈な快投を見せた。
「実戦に近い形だったので、思い切って投げようと思った。腕を振って投げれたと思います」
緊張を力に変える強心臓。先頭の浅井を切れ味鋭い直球で攻め立ててカウント2-2まで追い込むと、最後は外角スライダーで空振り三振にねじ伏せた。
さらに関本、狩野と続いた主力との対戦にも、臆することなく直球を連投する。そして林には再びカウント2-2からスライダー一閃。鋭く斜めに弧を描く球筋に、林のバットが大きく空を切った。鳥谷に右前打を浴びたところで登板を終了したが、許した安打はこの1本のみ。全18球。背番号と同じ数の球数で、鮮烈なデモを終えた。
「直球を狙ってもファウルになった」と浅井。前夜に食事をともにした法大の先輩も驚きの表情を浮かべた。「低いと思った球が伸びて来た」と林。この日は最速144キロを計測したが、体感球速はそれ以上。鳥谷も「マウンドとの距離が近く感じた。球離れが遅いのかな」と右腕との対戦を振り返った。
他球団スコアラーも高評価。中日・佐藤スコアラーが「真っすぐでしっかり腕が振れるから空振りが取れる」と警戒を強めると、巨人・村田善スコアラーも「球が低めに集まっていた。即戦力として十分な素質」と今季の対戦を視野に入れた。
「こういうゲーム(形式)の中でどたばたせず、しっかりと投げられていた」と強心臓を評価した久保投手コーチは、右腕を13日の日本ハムとの練習試合で登板させる方針を明言した。
「疲れを感じる場面もあるけど、調整が進むにつれて気持ちも入ります」
はにかんだ表情を引き締めながら、次のステップを見据えた。待ちわびた実戦マウンド。高ぶる気持ちのままに、右腕をただ振り下ろす。






