照ノ富士、白鵬以来の新大関V狙う!
「大相撲名古屋場所」(7月12日初日、愛知県体育館)
日本相撲協会は29日、大相撲名古屋場所(7月12日初日、愛知県体育館)の新番付を発表した。5月の夏場所で初優勝し、新大関に昇進した照ノ富士(23)=伊勢ケ浜=は名古屋市内の宿舎で会見。「大関は横綱と優勝を争う地位。そこを目指して頑張りたい」と堂々のV宣言。昭和以降では06年夏場所の白鵬以来、7人目となる新大関優勝へ突っ走る。
平成生まれで初の大関となった照ノ富士だが、早くも地位に対する自覚は十分だ。名古屋場所への意気込みを問われて「いつも通り。一番一番集中してやっていけば、結果はあとからついてくる。大関は横綱と優勝を争う地位」と言い切る姿には風格すら漂う。
06年夏場所に白鵬が新大関Vを達成して以降、7人の力士が大関に昇進したが、琴奨菊と稀勢の里の11勝が最高。のちに横綱に昇進した日馬富士と鶴竜でさえ、8勝7敗と独特の重圧に苦しめられた。
師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が「もうひとつ上があるからね」と、早期の横綱昇進へ期待をかけているだけに、ここで立ち止まっているわけにはいかない。右足にほうかしき炎を発症して3~4日土俵に入れないことがあったものの、トレーニングは欠かさなかった。「できれば(横綱に)早く上がりたい。プレッシャー?あんまり、ないっス」と迷いはない。
20日に急性心不全で急逝した元大関貴ノ浪の音羽山親方(享年43)には入門時から目をかけられ、春巡業でもアドバイスを受けた。「いっぱいかわいがってもらって…。寂しいです」と声を落としたが、結果を残すことが恩返しになる。熱い名古屋をヒートアップさせるのは、やはりこの新大関しかいない。