魁ただ1人新十両 ドタバタ空港会見

 日本相撲協会は27日、大相撲初場所(来年1月12日初日・両国国技館)の番付編成会議を福岡市内で開き十両昇進力士5人を決め新十両は魁=さきがけ(27)=モンゴル出身、芝田山部屋=ただ一人だった。初土俵から所要63場所の新十両は外国出身者で3番目の遅さ。再十両は荒鷲(27)=モンゴル出身、峰崎部屋、栃飛龍(26)=春日野部屋、隆の山(30)=チェコ出身、鳴戸部屋、佐田の海(26)=境川部屋。

 新十両を祝う舞台はドタバタだった。午後5時に始まった会見が行われたのは福岡空港の特別待合室。韓国旅行中だった師匠の芝田山親方(元横綱大乃国)の帰国を待ったために、場違いな空港での出張昇進会見が設定された。

 先場所は西幕下4枚目で4勝3敗。出国前に芝田山親方は「(昇進は)無理じゃないの」と話していたほど微妙な立場だった。幸運にも恵まれて昇進を果たしたが、遠路駆け付けた報道陣を気遣った同親方は「皆さん、このお返しはスイーツで」。好物を話題に取り上げて笑いを誘うも、その顔はさすがにばつが悪そうだった。

 17歳でモンゴルから入門した魁には2人の師匠がいる。理事長も務めた放駒親方(元大関魁傑)の定年退職に伴い、2月に合併した芝田山部屋へ移籍。三段目で低迷していた6年前、前師匠の現役時代のしこ名の1字を与えられた。

 魁は「欲しかった『魁』の字をもらって責任を感じていた」と感慨深げに振り返ったが自身も会見を終えるとすぐに福岡空港から帰京するという慌てぶりだった。

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