INAC神戸の日本代表MF沢穂希(33)、FW大野忍(28)、DF近賀ゆかり(27)の3選手が25日、兵庫県内でのチーム練習後、24日に決まった五輪女子サッカー1次リーグF組の対戦国について印象を語った。沢は04年のアテネ五輪でナイジェリアに敗れた経験から、初対戦となる南アフリカを警戒。アフリカ独特の身体能力の高さが日本の脅威になると説いた。金メダルを使命に戦う日本が格下の南アフリカに足をすくわれれば、命取りになる。
南アフリカのFIFAランクは参加国中最低の65位。力関係でジャッジすれば、誰もが日本の圧勝を予想する。だが、世界を知り尽くす女王の心構えは少し違った。
「ジャンプの滞空時間がすごく長い。いつもの感覚でジャンプしても、向こうの方が全然長い間ジャンプしていたり、スピードも欧米以上にある。読みづらい独特のドリブルは、足の間合いも違った印象がある」
アフリカ勢には苦い思い出がある。04年のアテネ五輪。若きエース沢を擁した日本は1次リーグで強豪スウェーデンを撃破した後、格下のナイジェリアに0‐1で敗戦。結果として同大会覇者の米国といきなり準々決勝で対戦する巡り合わせとなり、4強進出を阻まれた。
個々の身体能力が脅威でも組織力で圧倒する日本の優位は動かない。だが、沢は8年前になめた辛酸を教訓にする。一方、大野、近賀らの世代はアフリカ勢との対戦経験がない。そのためか、印象を問われた大野は「プリっとしたおケツ…。日本人離れして、うらやましい」とぽつり。近賀から「え?そこ?」と突っ込まれ、ピリッとした会見の場が一気に和んだ。
「軽く走ってる感が“ホントにダッシュしているんですか?”と聞きたくなるほど。軽快に走る姿がうらやましいし、遠くまで見られている気がする…目がいいので」。大野が破格の身体能力をジョークを交えて警戒すると、近賀は「出てこないと思ったところから足が出てきたり、間に合わないと思っても間に合ったり、自分たちが予想しないことが起こるんじゃないか…」と、戸惑いを見せた。
データの少ない未知の敵だが、アテネと同じ轍(てつ)を踏むわけにはいかない。アフリカの怖さを知る沢が手綱を締める。
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