ハリル日本、シリア戦快勝も満足せず

 「W杯アジア2次予選、シリア0-3日本」(8日、マスカット)

 サッカーのW杯ロシア大会アジア2次予選でシリアに3-0で快勝し、E組首位に立った日本代表は9日、国際親善試合・イラン戦(13日)に向けて、オマーンのマスカットから、テヘランに到着した。もっとも、シリア戦は前半にミスからピンチを招くシーンも見受けられただけに、今後は結果とともに内容も求めていく。

 この先に待つ道のりの険しさを知っているからこそ、勝利の安堵(あんど)感よりも危機感を抱いている。E組首位通過のカギだったシリア戦を制した後、主将のMF長谷部は口元を引き締めた。

 「難しい状況の中で勝ったが、まだまだ胸を張って満足したという試合はできていない。正直、PKがあったから良かったけど、あれが入らなかったら(展開は)分からなかったと思う」

 課題だった「引いた相手への崩し」とは別の問題を突きつけられた。シリアが前線からプレスをかけてきた前半に簡単なミスを連発。35分、42分と失点をしてもおかしくないピンチを招いた。DF長友は「(結果的に助かったが)これが最終予選だったら、との気持ちはある」と警鐘を鳴らした。

 特に前半、思うような動きができなかった原因の一つは環境面にある。主力の多くが欧州のクラブに所属している日本代表にとって、中東、特に湾岸諸国では、厳しい戦いを強いられる。試合前、選手たちは「気候は言い訳にできない」と口をそろえたが、シリア戦は気温35度超、湿度60%以上という過酷な条件下だった。

 6-0で圧勝した乾燥地帯でのアフガニスタン戦(9月8日、テヘラン)に比べて、海外組の動きの差は歴然としていた。シーズン中の欧州から、短期間で中東の気候に順応するのは肉体的にも厳しく、克服すべき課題になる。

 「勝利のスパイラルを続けていきたい」と語ったハリルホジッチ監督。完成形を追い求める上で、内容も伴い続けることは容易ではない。

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