J1G大阪が渡辺千真を獲得、神戸の長沢駿とFW同士の“電撃トレード”互いにメリット

 J1G大阪は13日、J1神戸からFW渡辺千真(32)を完全移籍で加入すると発表した。

 長崎県出身の渡辺は国見高-早大から09年に横浜Mに入団。FC東京を経て15年に神戸入りした。J1通算288試合88得点。今季リーグ戦では第21節終了時点で19試合に出場し4得点を挙げているが、先発出場は9試合にとどまっていた。渡辺は神戸を通じ「葛藤はありましたが、自分の今後のキャリアを考え決断しました」と明かし、G大阪を通じては「決断に誇りをもってチャレンジさせて頂きます」とコメントした。

 また、神戸は同日、G大阪からFW長沢駿(29)が来年1月31日までの期限付き移籍で加入すると発表した。

 静岡県出身の長沢は清水の下部組織から07年にトップチームに昇格。熊本、京都、松本への期限付き移籍などを経て、15年にG大阪入りした。J1通算104試合27得点。今季は第21節終了時点で14試合に出場し1得点だった。長沢はG大阪を通じ「チームが難しい状況でこのような決断をしたことは、申し訳なく思っています」と謝罪。神戸を通じて「自分が持っているものを全て出し、チームのために全力で戦いたい」とコメントした。

 FW同士の“電撃トレード”はG大阪から神戸に対し、渡辺の完全移籍でのオファーが届いたことが発端だった。神戸に放出の意思はなく慰留に努めたが、出場機会を求める渡辺の決断を尊重した形となった。G大阪にとって経験豊富な実力派FWの獲得はJ1残留に向けた大きな戦力補強となったが、神戸にとってもメリットのある“トレード”となった。

 複数の関係者によると、神戸との契約を残していた渡辺の完全移籍で神戸は高額の違約金を手にした。一方で長沢の獲得にはレンタル料のみ。年俸に関しても長沢は渡辺よりも安く、それらを差し引いても神戸にとっては約8000万円が浮いた形になったという。戦力的に渡辺の流出は想定外の手痛い事態だったが、経済的なメリットを得たことになった。あとは両者が互いの新天地で力を発揮するだけだ。

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