「サッカー・欧州選手権、イタリア２－０スペイン」（２７日、フランス）

　決勝トーナメント１回戦が行われ、イタリアが３連覇を狙ったスペインを２－０で破り、準々決勝に進んだ。前半にキエリーニの得点で先制。試合終了間際にはペレのゴールで加点した。初出場のアイスランドはイングランドに２－１で逆転勝ちした。開始早々に先制されたが、Ｒ・シグルドソン、シグソルソンが前半に得点した。これで８強が出そろい、３０日から準々決勝が行われる。

　執念をほとばしらせ、宿敵をついに倒した。イタリアが前回決勝で敗れたスペインに雪辱。主要大会では９４年Ｗ杯以来の勝利に、コンテ監督は「この戦いに勝てたのは本当にうれしい」と喜びを爆発させた。

　圧倒した。パスの受け手に対する寄せの鋭さが際立ち、相手のパス回しを分断。前半３３分にキエリーニが先制点を決めると、後半はＧＫブフォンが好セーブを連発し、伝統の堅守でしのぐ。終了間際には逆襲からペレがボレーで駄目押し。イタリアらしさが全開の戦いぶりだった。

　選手と監督の信頼は厚い。監督は「この２３人は本当のチーム。全員が戦い、勝利に値した」とたたえ、ペレは「監督は勝つために何をすべきか知り尽くしている。俺たちは練習してきたことを、ピッチで再現しているだけだ」と笑顔。思いを共有し、見事に白星へと結実させた。