佐々木監督、必死のタクトも届かず…

 「カナダ女子W杯・決勝、日本2-5米国」(5日、バンクーバー)

 決勝を行い、日本代表は米国に2-5で大敗し、初優勝した11年ドイツ大会に続く2連覇はならなかった。

 「USA!!」の大合唱が響く中、佐々木則夫監督(57)は厳しい表情で終了の笛を聞いた。米国に大敗-。最後に力の差を見せつけられ「ここまでよく頑張ってくれた」と選手たちをたたえた。

 1勝6分け23敗(PK戦は引き分け扱い)だった米国戦。序盤に4失点した展開に「何とか1点を、という思いでトライした」と必死のタクトを振るった。

 前半のうちに交代枠3人のうち2人を使い、MF澤穂稀(36)=INAC神戸=を中盤に、ヘディングの強い菅沢優衣香(24)=千葉=を前線に投入。1-4の後半7分、相手のオウンゴールで2点差に迫った。さらに最後のカードとしてドリブラーのFW岩渕真奈(22)=バイエルン=を切ったが、見せ場はそこまでだった。

 今大会はMF安藤梢(32)=フランクフルト=が初戦で負傷離脱するアクシデントもあり、何とかやりくりして決勝進出にこぎ着けた。1次リーグは全23選手を起用しながら3連勝。限られた陣容の中で、巧みな手腕で勝ち進んだ。

 強い危機感を抱いて迎えた。昨年、男子のW杯ブラジル大会で前回覇者のスペインが1次リーグ敗退に終わると、自らへの戒めを込めて理髪店に直行し、頭を丸めた。「理想のサッカーを求めているだけのチームは難しかった。本当に注意して臨まなければいけない」。前回初優勝した際には世界から華麗なパスサッカーを称賛されたが、今回はなりふり構わず勝利を目指す泥くささを求めてきた。

 準決勝まで全て1点差で6連勝と勝負強さを見せた。ただ、最後は大きな課題を突き付けられ、2連覇への挑戦が終わった。「若い選手も多くピッチを経験できた。この経験を今後に生かしていかないといけない」。指揮官はそう言って次を見据えた。

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