アギーレ監督解任 就任5カ月で手切れ

 日本サッカー協会は3日、日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)の解任を発表した。大仁邦弥会長(70)は、2日夜にスペイン時代の八百長関与疑惑の告発をバレンシアの裁判所が受理したと確認。本格的な捜査が始まることで、6月から始まる18年W杯ロシア大会予選への影響を考慮したと説明した。後任は、3月下旬の国際親善試合までに決定する方針。

 アギーレ・ジャパンが終焉(しゅうえん)を迎えた。大仁会長によれば告発が受理されたのは1月30日で、日本協会が事実を確認したのは2日夜。3日午前に幹部で会議を開き、最終的に大仁会長が解任を決断した。

 同会長は、指揮官の手腕を「高く評価している」とした一方で「一番に考えるのは代表チームへの影響。告発の受理で、今後、起訴や裁判となる可能性もあり、6月から始まるW杯予選に向け、できるだけリスクを排除したいと考えた」と説明。電話で決定を伝えられたアギーレ監督は「やむを得ない」と語ったという。

 告発受理の確認から解任の決断までは迅速だったが、遅きに失した感は否めない。昨年9月にスペイン紙で一連の疑惑に対する報道がなされて以降、12月にはスペイン検察庁がアギーレ監督を含めた関係者41人と法人としてのサラゴサを告発したが、日本協会側は決断を先送りにしてきた。

 解任された現段階でも「監督が八百長へ関与したという事実を確認していない」としているが、決断のチャンスは今回だけだったわけではない。6月から始まるW杯予選まで、国際サッカー連盟が定める国際Aマッチは3月下旬の2試合のみ。後任人事が遅れれば、予選開始の6月が新体制の初陣となる危険性もはらんでいる。

 後任人事に関して大仁会長は「技術委員会には万が一に備えて情報は集めるようにと伝えている」としたが、険しい道が予想される。「(3月までに)何とか間に合わせたいが、間に合わせ人事はしたくない。最もふさわしい人を選ぶというのが大前提」としたが、各国がシーズン中の現状で、ロシアW杯を見据えて適任を探す作業は簡単な作業ではない。

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