本田2世!野津田が強烈無回転ミドル弾

 「アジア大会・男子サッカー、日本4-0ネパール」(21日、高陽)

 サッカー男子の1次リーグ最終戦が行われ、連覇を狙う日本はネパールを4‐0で下して勝ち点6とし、D組2位で決勝トーナメント進出を決めた。前半33分にFW野津田岳人(20)=広島=の強烈な無回転ミドルシュートで先制すると、後半にはエースFW鈴木武蔵(20)=新潟=の2得点などで快勝。日本は25日の決勝トーナメント1回戦でC組1位のパレスチナと8強入りを懸けて対戦する。

 まるで意志を持ったかのような弾道が、ゴールを襲った。相手GKの頭上を超えると、そこからグッと沈んでクロスバーを直撃すると、勢いそのままに地面を跳ね、ゴールネットに突き刺さる。前半33分、FW野津田の強烈な左足ミドルが、決勝トーナメント進出への道を切り開いた。

 自らの存在価値を証明する一撃となった。Jリーグでの活躍を評価され、ここまで主力を担ってきたが、今大会は2試合無得点。17日のイラク戦では先発から外れた。「悔しさは少しあった」。求められるのは結果。自身の最も得意とする左足ミドルでのゴールに「得意な形で決められてよかった」と、安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

 ゴール後には、広島の先輩、佐藤寿人ばりのコーナーフラッグをつかみ仁王立ちするパフォーマンスを披露。「寿人さんがやってもいいといっていたので」。やや照れが入っていたが、前半からこう着状態が続いていた中、十分に胸を張れる値千金の一発だった。

 常にゴールにどん欲な金髪のレフティ。その姿はA代表の本田圭佑(ACミラン)をほうふつさせる。野津田にとっても本田は目標とする存在だ。かつて本田は北京五輪世代として戦う中、強烈な無回転FKを決め“悪魔の左足”の異名を取った。野津田は「まだまだそんなレベルじゃない」と笑ったが、その異名を受け継ぐだけの破壊力が、その左足には秘められている。

 チームは決勝トーナメントに進出。25日の1回戦でパレスチナと対戦する。「ここからはどこが来ても手強い。チームで団結して優勝を目指したい」と野津田。パレスチナに勝てば準々決勝では韓国と激突する可能性が高い。野心の炎が灯(とも)るその瞳には、もう頂点しか映っていない。

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