アギーレ監督、始動いきなり冗談を連発

 「日本代表合宿」(1日、札幌市内)

 サッカー日本代表は1日、ハビエル・アギーレ監督(55)の初采配となる国際親善試合のウルグアイ戦(5日、札幌)に向けて、札幌市内で合宿をスタートした。FW本田圭佑(ACミラン)ら一部の海外組を除く16人が参加した中、鬼軍曹タイプの呼び声が高かった指揮官は、冗談を連発する和やかムード。選手、スタッフを問わずしゃべり続けるかたわら、メリハリをつけるアギーレ流を初日から披露した。 

 約90分の練習の間、アギーレ監督の口は動き続けていた。手倉森コーチと約15分話し込んだかと思えば、MF長谷部のけがの状態をチェック。全体練習が終わった後もGK陣やスタッフとひたすらおしゃべり。コミュニケーションを重視する姿勢がうかがえた。

 足で行うバレーボールで体をほぐした際は、連敗していたGKチームに「3連敗したら帰らせるぞ!!」と声をかけ、返す刀で対戦相手に「キーパーに負けたら、もう呼ばない」とハッパをかけた。練習後、取材に応じた指揮官は「冗談を言いながらやるのが私のスタイル」とほほ笑んだ。

 選手に対しては「いつか日本語で会話をしたい」と打ち明けたという。報道陣にも「私への悪口も分かるようになるでしょう」とジョークを飛ばしていたが、言葉の壁を乗り越えたいという気持ちが歴代監督よりも強いようだ。協会側も通訳を2人用意し、円滑な意思疎通が図れる態勢を整えている。

 “怖い人”というイメージが先行していた選手側も、対話を重視する指揮官に驚かされた。最年少の21歳、DF松原は「思った以上にフランクでやりやすい」と言えば、代表歴が豊富なMF細貝も「冗談を言ってくれたり、優しい人なのかな?」と早くも心をつかまれつつある。

 ただ、締めるところは締めた。練習冒頭の円陣では、「まずは(来年1月の豪州での)アジア杯を優勝することを目標に取り組む」と明確な目標を宣言した。練習も体調を整える軽い内容だったが、「サッカーは戦うもの。明日から負荷を上げていきたい」と予告。全体ミーティングも「選手全員がそろっていないから」と行わなかった。

 フランクなアギーレと堅いアギーレ。両面を使い分けて新たな日本代表をまとめ上げていく。

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