INAC神戸3連覇 史上初4冠に照準

 「なでしこリーグ、INAC神戸2‐1仙台」(13日、ノエスタ)

 INAC神戸が仙台を2‐1で下して勝ち点を「39」に伸ばし、4試合を残して3年連続3度目の優勝を決めた。9月に初制覇したカップ戦に続き今季2冠目。今季は石原孝尚監督(36)が新たに就任。前主将のFW大野忍(29)も移籍し、厳しい戦いが予想されたが、チーム一丸となって3連覇を成し遂げた。残る2つのビッグタイトルも制覇して史上初の「4冠」へ照準を定めた。

 今季最多8169人が詰めかけた地元神戸でリーグ3連覇を決めた。後半19分に途中出場のMF南山のゴールで先制。同点に追いつかれた直後の33分には、MF池笑然がDF近賀の右からの鋭いクロスに頭で合わせて決勝弾をたたき込んだ。試合終了を告げるホイッスルが鳴ると、選手は笑顔のハイタッチで喜びを分かち合った。

 「今年は厳しい戦いが多かったが、全員がチームを思ってやってきた結果がリーグ優勝につながった」と川澄主将。昨季までヘッドコーチだった石原監督が今季から指揮を執り、大黒柱だった大野はフランスの強豪リヨンへ移籍(現在はAS狭山に在籍)。一方で次世代を見据えて若手を補強するなど不確定要素の多い中で船出した。

 開幕すると追い打ちをかけるようにエース澤が脚の故障で離脱。しかし、そんな試練を1つ1つ乗り越えてチームはまとまっていった。全員で花見やバーベキューをしてグラウンド外でも結束力を高めた。川澄は「大野が抜けて監督も代わり、誰が中心になるのか戸惑いはあったが、その分、1人1人の責任感が強くなった」と振り返り、澤も「若手、中堅、ベテランが融合して戦うことができた。きょうも後ろからみんなのプレーを見てい頼もしかった」と笑顔でうなずいた。

 なでしこリーグ杯に続いての2冠達成だが、あくまで通過点。昨年は決勝で敗れた国際女子クラブ選手権(11~12月)、そして年末の皇后杯と合わせて「4冠」が今後の大きな目標だ。「ここで満足せず1つ1つ勝利を積み重ねていく」。指揮官は選手の気持ちを代弁して表情を引き締めた。

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