「WBC世界Sバンタム級タイトルマッチ」(1日、米ラスベガス)
聖地ベガスで快挙‐。王者・西岡利晃(35)=帝拳=が、挑戦者ラファエル・マルケス(36)=メキシコ=を3‐0の判定で下し7度目の防衛に成功した。序盤は挑戦者の左ジャブに苦しんだが、中盤以降は得意の左を的確にヒットさせポイントを奪取。元世界2階級制覇の相手を撃破し、日本人の世界王者として初めて米国本土での防衛を果たした。35歳2カ月となる西岡は、内藤大助(宮田)の持つ世界王座防衛の最年長記録34歳8カ月も塗り替えた。
プロ46戦目でたどり着いた、聖地。終了のゴングとともに両腕を天に突き上げた。採点を聞くまでもなく、西岡は勝利を確信した。ジャッジペーパーが読み上げられ、V7を達成。試合が終わった直後にブーイングした“本場”のファンも潔く拍手を送った。日本人世界王者として初めて米国本土でベルトを守った歴史的瞬間だった。
序盤は挑戦者の左ジャブに苦しめられた。得意の左を打ち込むタイミングがつかめず、主導権を握られた。流れが挑戦者に傾きかけた5回、強烈な左ストレートが顔面をとらえた。この一撃で感覚を取り戻し、中盤以降を支配した。8回にはバッティングで頭頂部をカットしたが、終盤は圧倒的に攻め立てた。
09年5月のメキシコに続いて海外で2度の防衛に成功した。今回の舞台は、世界的名ボクサーが戦ってきたホテル「MGMグランド」。しかも相手は元世界2階級制覇でメキシコの英雄マルケス。カジノタウンの象徴で勝敗だけなく内容も求められる中、見事な戦いぶりを披露した。「思った以上に落ち着いていた。でもパンチが強く、一瞬たりとも気が抜けなかった。左を当てにくかったけど焦らずじっくりいった」。すっきりした表情で冷静に振り返った。
35歳2カ月の日本選手の世界王座防衛最年長記録も樹立。王座獲得から3年、一昨年から体幹トレも始め、進化し続けている。ただ、帝拳・本田会長は「そう甘くない。あと1試合。ふさわしい場所でふさわしい相手と戦わせたい」とし、次戦は集大成のリングを用意するという。絶頂期のままで、引退する可能性も出てきた。
来春予定のV8戦では軽量級のスター、WBC・WBOバンタム級王者ノニト・ドネア(フィリピン)らが候補だ。「サポートが完璧だったので、全く不安はなかった。(米国で防衛して)すごいハッピー」。35歳の最強王者は『ニシオカ』の名をもう一度、世界に知らしめる。
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