田口良一、日本人3人目の統一王者に 流血打ち合いフルマーク判定V7

 「ボクシング・WBA・IBF世界ライトフライ級王座統一戦」(31日、大田区総合体育館)

 WBA世界ライトフライ級王者の田口良一(31)=ワタナベ=がIBF世界同級王者のミラン・メリンド(フィリピン)に判定勝ちし、7度目の防衛に成功して団体統一王者となった。日本人の統一王者はミニマム級の井岡一翔(WBA、WBC)、高山勝成(IBF、WBO)に次いで3人目。

 最後まで前に出て、手を出し続けた。流血の死闘を制し、田口が王座統一を果たした。「メリンドは本当に強いチャンピオンだった。自分の強さが証明できたと思う」と、王者としての念願をかなえた。

 1回に左アッパーをもらう立ち上がりだったが、2回からはジャブで立て直した。踏み込みの速いメリンド対策として接近戦を選んだ。序盤は相手の回転力に後手に回る場面もあったが、文句なしの判定勝ちだった。

 だが、陣営の採点の読みは慎重だった。9回に偶然のバッティングで左側頭部を切り、流血した。「トレーナーから『残り3ラウンド全部取らないと危ないぞ!!』と言われた」と、正念場ととらえた。そして、KO寸前まで追い込んでみせた。

 「うれしい。苦しかったけど勝てて本当によかった」と笑顔を見せた。偶然のバッティングでお互い血を流しながら、田口は左ボディー、ワンツーで攻め込んだ。メリンドのクリンチは回を追うごとに目立ち始め、田口がジャッジの支持を勝ち取った。

回数こだわる

 次はIBFからメリンドとの再戦指令が出ているヘッキー・ブドラー(南アフリカ)との防衛戦が決まっている。渡辺会長は「WBAのベルトもかけてやることになると思う」と、7度まで重ねた防衛回数にこだわっていくつもりだ。

 ジムの看板だった内山高志氏が引退し「自分がジムを引っ張っていかなければいけない」と、初めて口にした。田口の黄金時代が幕を開けた。

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