京口紘人、圧巻8回TKOで初防衛 自己採点辛め70点も「爪痕残せた」

 「ボクシング・IBF世界ミニマム級タイトルマッチ」(31日、大田区総合体育館)

 IBF世界ミニマム級王座戦は、王者の京口紘人(24)=ワタナベ=が同級3位のカルロス・ブイトラゴ(ニカラグア)に8回2分28秒TKO勝ちし、初防衛に成功した。

 成長を証明した初防衛だった。8回、挑戦者をコーナーに追い詰めた京口は、師と仰ぐ元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎直伝の左ボディーを中心に連打を浴びせ、3試合ぶりのKO勝利。「ずっとKOを逃していたのでKOで勝ちたかった」と喜びに浸った。

 「ナックルで当てる意識で右目を狙った」と、ジムの先輩で元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志氏から助言された左ジャブで序盤から優位に立った。6回以降は目線を下げた状態からかぶせるような右クロスを命中させ、挑戦者の戦意を削った。

 予告していた必殺ブローは出せずじまい。前日に“北斗百裂拳”でKO勝利したWBC世界ライトフライ級王者・拳四朗を引き合いに、井上トレーナーは「南斗水鳥拳です」とおどけたが、実際には相手のボディーブローを払っての左アッパーだったという。

 指名挑戦者に対して7回までフルマークの完勝。KO負け経験のないタフな相手に初めての屈辱を味わわせたが「キャンバスに倒したかった」と悔しさもにじませた。自己採点は70点と辛め。「井上尚弥さんに比べるとカスみたいな試合。ギリ合格点。ちょっとだけ爪痕を残せたかな」と反省が口を突いた。

 今後は統一戦などの期待も高まるが、「ファンの方が『やれ』という流れになれば。それまではベルトの価値を高めたい」と、まずはミニマム級で防衛回数を重ねていくつもりだ。元4階級制覇王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)の弟分を退けた辰吉のまな弟子が、名王者への階段を一つ上った。

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