「新日本」（１０日、後楽園ホール）

　ベスト・オブ・ザ・スーパージュニアは田口隆祐（３３）が準決勝でＰＡＣ（２４）、決勝でＩＷＧＰジュニアヘビー級王者ロウ・キー（３２）を連破し、出場９回目で悲願の初優勝を飾った。

　きずなの勝利だった。前夜、後輩の高橋広夢がＴＡＫＡみちのくを破ったことで決勝トーナメントに上がった。準決勝でロウ・キーに敗れた相棒Ｐ・デヴィットからはバトンを渡された。セコンドには同期の後藤洋央紀がついた。仲間の希望を背負った田口はロウ・キーのチョップで左目を大きく腫らしながらも踏ん張り、ミラノ作どどんスズスロウンで決めた。

　田口は「つないでくれた」と仲間に感謝し、後藤に話題が及ぶと涙ぐんだ。「最高の景色」を見た男は「これからは欲を出していく」と、トップの自覚をにじませた。