【松本浩彦医師】「食べ合わせが悪い」を医学的に検証…昔の人はすごかった

 【Q】うなぎと梅干し、食べ合わせがよくないと聞きますが、ホント?(60代男性)

 【A】他にも、スイカと天ぷらとか、カニと氷とか、日本では昔から、一緒に食べたら身体に悪い、いわゆる「食べ合わせ」が色々と言われています。実は日本だけでなく、海外でも同じ言い伝えはあえります。巷で言われている食べ合わせについて、かつて医学的に検証したことがあるので一部を紹介します。

 人参と大根…大根のビタミンCを人参のアスコルビナーゼ(酵素)が壊す。

 カニとかき氷…胃や腸とともに身体全体を冷やすことが実際に確認されている。

 スイカと天ぷら…スイカの水分で胃液が薄められ、天ぷらの油分を分解できない。

 カニに柿…ともに胃腸や身体を冷やす作用がある。

 タコにワラビ…ワラビの過剰摂取によるワラビ中毒を起こす危険性がある。

 スイカとビール…急性アルコール中毒の危険性がある。

 ラーメンライス…どちらもビタミンをあまり含んでいないため、炭水化物ばかりとなり疲労や肥満を招く。ネギなどの野菜を一緒に食べればOK。

 高血圧の薬とグレープフルーツ…グレープフルーツに含まれる酵素が降圧薬の作用を強くすることがありこれは絶対NG。

 さて、ご質問の「うなぎと梅干し」ですが、一長一短があります。うなぎの脂と梅干しの強い酸が刺激し合い消化不良を起こす。ただし酸は脂肪消化の手助けになることもあるとされ、医学的検証は保留です。でもこうして見ると、ただの迷信と思っていたことが、ちゃんと根拠があったりします。昔の人の知恵もすごいものですね。

 ◆松本浩彦(まつもと・ひろひこ)兵庫県芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、(社)日本臍帯・胎盤研究会会長。

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