【野球】V奪回狙う巨人が続々補強…加入後早くも好影響を与えた吉川光、石川

 3年ぶりのV奪回へ向けて、補強などで戦力の強化を図る巨人。日本ハムからトレードで加入した吉川光夫投手(28)と石川慎吾外野手(23)は11月の宮崎秋季キャンプで、早くもチームに好影響をもたらした。

 11月5日から18日まで行われた秋季キャンプ。4日に入団会見を行った2人は、10日の第2クール初日から合流した。「ここからがスタート」とキャンプに臨んだ吉川光は自身のペースを崩さず調整を進めた。初めて本格的なブルペンに入った際は、「見習うべきところを見習ってほしい」と尾花投手コーチの指示で桜井や戸根ら若手投手陣が見学。12年のMVP左腕が“教材”となった。

 尾花コーチは「(投球時に)力を抜くところと入れるところのバランスが抜群。(先発陣の柱にも)十分になり得る」と期待。12年の14勝、防御率1・71を自身は「少しでも超えられるようにやりたい」とキャリアハイの成績を目指す。それが実現すればブルペンだけでなく、マウンドでも若手投手陣の「見本」となるだろう。もちろん、V奪へも近づくはずだ。

 一方、新天地での飛躍を期する石川は「結果」で存在感を示した。移籍後初の実戦となった12日の練習試合、韓国・ハンファ戦。初回に先制適時打を放つと、三回にはバックスクリーンへ豪快な2ランを放った。

 「油断が1番の落とし穴なので、ホッとするとかの気持ちはないですね。来年のシーズンはもう始まってると思う」

 日本ハムでは1年間試合に出続けた経験がなく、プロ6年目に懸ける思いは大きい。試合後、同じ外野手の立岡も「自分も負けないように走塁でも、打撃でも頑張っていきたい」と刺激を受けた様子。高橋監督は「来季に向けて楽しみ」と目を細めた。23歳の新星が来季の外野手争いを、より活性化させる存在となりそうだ。

 戦うリーグも変わり、再出発した2人。首脳陣の期待に来季の結果で応え、ともにチームの第一線で躍動する姿を楽しみにしたい。(デイリースポーツ・田中 哲)

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