【野球】広島の快進撃を象徴する上位打線の安定感

 プロ野球は18日から後半戦がスタートする。セ・リーグは首位・広島が2位・巨人に10ゲーム差を付けて後半戦に突入する。エース・前田がドジャースに移籍したこともあり下馬評は高いとは言えなかったが、それを覆す快進撃だ。

 好調の要因はいくつか挙げられるが、ここでは上位打線に目を向けたい。開幕からのスタメンを見てみると、1番・田中、3番・丸が前半戦87試合全てに同じ打順で出場している。1~3番のいずれかで前半戦全試合に出場したのは、12球団を見渡してもこの2しかいない。また2番・菊池も2試合外れただけ(2試合とも代役は安部)。1~3番の上位打線をほぼ3人で固めることができている。

 他の5球団は上位打線を固定できなかった。1番打者を見てみると、巨人とDeNAが9人、阪神が8人、中日とヤクルトが6人、起用している。過去に「日替わり打線」で好成績を収めたチームはあるが、今季に限れば、どこも試行錯誤しているという状況だ。

 打順が固定できるかどうかは、故障者などのチーム状況に左右される部分もあるが、まずは選手の成績が伴うことが前提となる。広島は2番・菊池が打率・310でリーグ7位の好成績。3番・丸は打率・289で16位、1番・田中は打率・266で22位だが、ともに出塁率が・384と、ハイアベレージをマークしている。また盗塁も、田中がリーグ2位の20、丸が同4位の13、菊池が同6位の10をマークしており、足でかき回すことができる。4番以降に入る新井、ルナ、鈴木も好調。上位が塁に出て、中軸がかえすという流れがきっちりできている。

 また菊池が二塁、田中が遊撃、丸が中堅と、重要と言われるセンターラインを3人で固めている。特に菊池は好守で何度もチームを救っている。チームの骨子がしっかりしていると言える。

 1991年以来、25年ぶりのリーグ優勝に向かってひた走る広島。他の5球団がストップをかけるには、上位打線を封じることが一つのポイントになる。=データはスタッツジャパン提供=(デイリースポーツ・足立行康)

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