【野球】ヤクルト連覇のカギはバレ砲?

 昨季は14年ぶりの優勝を成し遂げ、今季は連覇と日本一奪取を目指すヤクルト。強力打線は今季も健在だが、注目したいのはバレンティンが完全復活できるかどうかだ。

 昨季は15試合の出場で、わずか1本塁打に終わったかつての“60発男”。おととし10月の左アキレスけん手術の影響で大幅に出遅れて、4月に左太ももを肉離れし離脱と故障に苦しめられた1年だった。

 首脳陣は用意周到だった。米国でティー打撃やランニングを行う助っ人の映像を今月にチェックした。真中監督は「順調に動いている。本人の今年はやってやる、というのを感じています。(体形は)去年の終わりくらいかな」と安堵(あんど)の表情を浮かべ、春季キャンプ初日から1軍に参加させることを決めた。

 バレンティンに今季の全試合出場を求めているのが、真中監督だ。「普通に出れば(本塁打)30本は打てるだろうね」と想定している。打順は4番か5番を任せる方針だ。「相手が嫌がる打線を組む意味では必要な選手。彼が打線に入ることで脅威を与えることができる」と指揮官の期待は大きい。

 昨季は主砲が働けない状況でも、打線が爆発した。今季は2番に昨季の首位打者・川端、3番に同トリプルスリーを達成した山田が入る予定で、その後ろに昨季の打点王の畠山、そしてバレンティンが君臨する。その破壊力はセ他球団にとっても脅威であることは間違いない。

 真中監督が期待しているのは打撃だけではない。「打つだけじゃなくていろんな部分で新しいバレンティンが見たい」。守備、走塁面での改善も求めており、それがうまくいけば、チームにとって大きい。

 ディフェンディングチャンピオンで、巨人や阪神などライバル球団からもマークされる存在であるヤクルト。そんな状況下で、昨季を上回る打線を完成させることこそが、連覇への近道といえる。バレンティンに対して「何とか復活してほしい」と願う指揮官。バレンティンこそが今季の真中ヤクルトのキーマンになるかもしれない。(デイリースポーツ・伊藤玄門)

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