【芸能】吉田照美と絡むN・M2人とは

 ラジオパーソナリティー・吉田照美(64)が企画したリーディング(朗読劇)公演「HAKUTO~白兎(しろうさぎ)~」が10月10~12日に東京・博品館劇場で行われる。約40年間、しゃべりのプロとしてラジオやテレビで活躍してきた吉田にとって、今回は新たなプロジェクトの第1弾となり、そこに登場する2人の女優「N・M」が注目される。

 2人の“N・M”とは、中山美穂(45)と中村メイコ(81)。出会いは、吉田の原点であるラジオだった。

 中山とは1980年代前半に人気を博した文化放送の深夜番組「てるてるワイド」の流れで出会った。85年放送のTBS系ドラマ「毎度おさわがせします」でブレークしていた頃だったという。

 「てるてるワイドの最後の1年は『新てるてるワイド 吉田照美のふッかいあな』ってタイトルになったんですけど、その時にとんねるずと中山美穂さんが新しいファミリーになってくれた。番宣めいた感じで当時のプロデューサーが美穂さんと交換日記をやれってことになって、4回くらいしたのかな。いっぱい書いてくるんですよ、美穂さんが!俺はうれしいんだけど、何を書いたらいいか迷ってるうちに交換日記は終わった。年の差はすごくあるんだけど、ほんとに魅入られて、きれいだなと思った」

 時は流れ、交換日記がSNSに変わった近年のこと。ツイッターを始めて1~2年たった吉田の元に、ある日突然「美穂で~す」とツイートが来た。本人だった。再び連絡を取るようになり、今回の出演につながった。

 中村の場合は“ラジオマン”になる以前の吉田がリスナーとして憧れた存在だった。「私のロストラブ」(TBSラジオ)という、中村が女性リスナーの処女喪失体験をインタビューする、画期的な番組があったのだ。

 「メイコさんに関しては、俺が物心ついた頃から『田舎のバス』(三木鶏郎作詞作曲、55年発売)ってコミックソングに心を捉えられ、大学から就職する頃には『私のロストラブ』を聴いた。女の子のロストバージンの話をメイコさんがやらしくなく聴き出してくれるんですよ。こっちはやらしい気持ちで聴いてるんだけど(笑)」。吉田が早大政経学部から文化放送にアナウンサーとして入社したのが74年4月だから、40年以上前になる。

 中村とは昨年にラジオのゲストとして再会後、舞台の姿にほれた。今年3月に東京・明治座で開催された氷川きよし特別公演の芝居「め組の辰五郎~きよしの大江戸千両纏~」。筆者も観劇したが、長い芸歴に裏打ちされた、全体を見渡しながらの臨機応変、肩の力の抜けたアドリブが光っていた。吉田は「お客さんを爆笑させる技を見てメイコさんにやっていただきたいとお願いした」と明かす。

 今回の舞台は出雲地方の神話「因幡の白兎」がモチーフ。鴻上尚史演出、鹿目由紀脚本、「マイケル・ジャクソンを思わせるようなかっこよさ」(吉田)という屋良有子のフラメンコダンスやギターの生演奏も織り交ぜる。出演者は男女2人。男性は吉田が演じ、女性は中山と中村のダブルキャストとなる。

 吉田は「昨年、出雲大社に行き、今年の頭に、因幡の白ウサギをモチーフにしたものをやりたいなってことになって。楽しく面白い芝居になると思います」と語る。ラジオから舞台に表現の場を広げた“吉田プロジェクト”の第1弾。原点であるラジオが縁で結びついた2人のN・Mとの化学変化が楽しみだ。

(デイリースポーツ・北村泰介)

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