諦めない!今年はヤクルト“粘ローズ”

 2年連続最下位からの脱出を図るヤクルトの戦いが様変わりしている。13日現在で15試合を終えて8勝7敗で3位。昨年の15試合終了時が6勝9敗だったことを考えると上々のスタートを切ったと言えるが、成績以上に変わったのが内容だ。

 昨年はチーム打率リーグトップの打線が12球団最多の得点を記録しながら、チーム防御率12球団最悪の投手陣が得点を上回る12球団最多失点を記録する、取ったら取られる野球。さらに、延長戦は2勝10敗3分け、サヨナラ試合は1勝6敗と終盤の競り合いの弱さも目立った。

 今年はどうか。投手陣がプロ野球記録を59年ぶりに更新する14試合連続3失点以下を記録し、チーム防御率も1点台をキープするなど絶好調で、16試合中10試合が1点差の接戦続きながら、すでに延長戦で3勝、サヨナラ試合も1勝と、昨年の成績がウソのように終盤の競り合いでの強さを発揮。今季から指揮を執る真中満監督が掲げる「最後まであきらめない、粘り強い野球」が見事に数字に現れている。

 一方、打線がチーム打率がリーグ3位と昨年と比べて元気がなく、接戦増加の要因になっているが、左アキレスけん手術からの復帰が遅れ気味の主砲バレンティンが加わればつながりと破壊力が増すのは間違いない。好調の投手陣とかみ合えば、さらなる白星の上積みが期待できるだろう。

 心配なのは例年のように続出している主力選手の負傷離脱。昨年も、ほぼベストの打線を組めていた5月14日から6月13日までの1カ月は11勝8敗2分と好調だったが、畠山、バレンティンが相次いで離脱すると成績は下降線をたどっていった。

 今年はバレンティンと昨年に手術した右肩付近を痛めたミレッジ以外に主力で故障者は出ていない。失点を減らしたように、故障者も減らすことができるか。(デイリースポーツ・洪 経人)

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