ハム中田 ファンサービスの真髄とは

 プロ野球の全12球団が3月2日で、春季キャンプを打ち上げた。

 キャンプは、シーズン中とは違って選手とファンの距離が近い。サインをもらったり、記念撮影をしたり。そんな楽しみを求めて各球団のキャンプを訪れるファンが多いだろうが、この期間中は選手の方も普段とは違うファンとの触れ合いを楽しみにしているものだ。

 日本ハムの中田翔。チームの4番であり、今では侍ジャパンの4番も勤める日本屈指のスラッガー。時には髪の毛を金髪に染めたり、モヒカンに刈り上げたりと少し怖いイメージをお持ちのファンが多いかもしれない。

 そんなこわもての中田が沖縄・名護で行われていたキャンプ2日目の全体練習終了後、クールダウンのため、後輩の白村投手と球場近くの海岸に向かった。近寄りがたい雰囲気の中、1人の少女が、サインをもらおうと恐る恐る近づいた。するとその姿を見つけた中田は逆に自分から手招きして少女を呼び寄せた。持っていたボールにサインでもしてあげるのだろうと思ったら、なんと自身が着ていたシャツを脱いでサインし、その少女に優しく着せてあげたのだ。思いがけないプレゼントに少女は大喜びし、ぶかぶかのシャツを揺らしながら両親の元へ走って行った。

 おそらく、その少女はこの日のことを忘れないだろうし、中田をずっと応援し続けるだろう。お決まりのサイン会やトークショーももちろんいいが、こんな形のファンサービスはさらにいいなと思いながら、シャッターを押した。

(デイリースポーツ・村中拓久)

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