広島・一岡“新兵器”で進化目指す

 新生・緒方カープがいよいよ本格始動。秋季キャンプが1日、宮崎県日南市で始まった。主力、若手と多くの選手が参加し、来春の1軍入りを目指した戦いが幕を開けた。

 今季、悔しい思いをした一岡竜司投手(23)も鍛錬の秋を送る。キャンプでは新球・チェンジアップの習得に励む。6月、右肩痛を発症しリハビリを送る中、遊び感覚で投げた1球に好感触を得た。

 直球とフォークが武器。その2球種よりも遅い球で緩急が付けられれば、より打者のタイミングを外すことができる。「来年は研究されるだろうし、今の自分でずっとやれるとは思っていない」と挑戦することを決めた。

 球の握り方は、人さし指と親指で輪(サークル)をつくるサークルチェンジが一般的だが「それはあんまりしっくりこなかった」。キャッチボールでさまざまなものを試す中、「中指をちょっと浮かせて握る」握りが最もフィットした。

 この握り方は巨人・杉内と同じものだ。今年1月は鹿児島・薩摩川内市内で杉内を中心とした合同自主トレに参加した。来年も参加する予定で「教えてもらいたい」と師事する。

 秋季キャンプでは、極端な投げ込みは行わない。昨年はシーズン終了後にプエルトリコでのウィンターリーグに参加。1月、巨人へFA移籍した大竹の人的補償として広島へ移籍した。春季キャンプでは、首脳陣へアピールするため初日から全開だった。「去年のシーズンから約1年半、ずっと投げていた感覚がある」。今季は2度の右肩痛も発症した。酷使してきた右肩を休めることも必要と感じている。

 緒方新監督の下、24年ぶりの優勝を目指す。「前半しか働いていない。悔しい思いをした。来年はずっと1軍にいたい」。防御率は0・58ながら、登板数はわずか31試合。来季はシーズンを通して1軍のマウンドに上がることが大きな目標だ。

 新球チェンジアップを習得すれば、投球の幅はグッと広がる。進化した“イッチー”で緒方鯉を支える。

(デイリースポーツ・市尻達拡)

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