鯉低迷期支えた元4番の復活はあるか…

 赤ヘル打線をかつて支えた元4番が、苦悩のシーズンを終えようとしている。広島・栗原健太内野手は今季、開幕から9月27日時点まで2軍暮らしが続く。01年以来13年ぶりとなる1軍出場ゼロの危機に直面している。

 9月23日にソフトバンクとのウエスタン最終戦を終えた。2軍成績は80試合出場で打率・249、4本塁打、28打点。栗原は「たくさん試合に出させてもらい、自分の感覚を取り戻そうとしました。納得のいく打席はいくつかあったんですが、数は多くなかったです」と、無念そうに振り返った。

 すべての元凶は右肘だった。肘を畳んで、体に巻き付けるように打つフォームが持ち味。その分負担が大きく、たびたび右肘痛に悩まされたが、ついに限界を超え、12年5月に「変形性肘関節症」の手術を受けた。

 12年は4月末までの出場で21試合、打率・211、0本塁打、5打点。リハビリを終え、復活を期した13年は一向に調子が戻らず24試合、打率・203、0本塁打、4打点。11年には144試合出場で打率・293、17本塁打、87打点の好成績で、ベストナインを獲得していた。通算153発の大砲が、3年連続で不振に陥っている。

 栗原は打撃フォームの狂いを自覚している。「また痛むんじゃないか、と体が無意識に右肘をかばっている。イメージしている通りに体が動いてくれない。右肘からはじまって左手も足も…多くの部分で感覚とずれている」と、もどかしそうに話した。

 直球に対しては「打てると思った瞬間に振り始めて、ボールが近づいてくると、間に合わない、差し込まれる、と気づき焦ってしまう。以前と違って、ボールとバットとの間(ま)、スペースに余裕がなくなっている。スイングスピード自体も落ちているんでしょう」と話す。

 変化球に対しては「以前は崩されても、我慢して粘ってつかまえられる感覚があった。今は体が早く反応したままで、我慢ができない。そして空振りしてしまっている。打てるポイントが、ここしかない、と“一つの点”になっているような状態。崩されても打てるぞ、という余裕がなくなった」という。

 復活の可能性はあるのか。ウエスタン最終戦をもって広島2軍監督を辞任した内田順三氏は「過去にさかのぼることよりも“ニュー栗原”をつくる考え方もあるのではないか。体も技術も年齢とともに変わってくる。結果が出ていない以上、変えることも考えないと。足を高く上げていたのなら、すり足にする。スタンスが広いのなら、狭めるとか。試しながらヒントを見つけていく、というやり方もあると思う」という考えを示した。

 11年オフに1億6000万円(推定)まで上がった栗原の年俸は、13年オフには8400万円(推定)まで下がった。今オフも厳しい契約更改になるのは必至。それでも、このまま終わるつもりはない。

 栗原は練習で試行錯誤の最中だという。スイングを変えるという考え方も、ある程度は受け止めている。「若い人と一緒に練習して、勉強にもなった1年でした。今まで積み重ねてきたものがゼロになるとは考えたくないけれど、しっかり自分の形をつくりたい。1軍でもう一度活躍したい」と意欲を口にした。今季は全国的に話題を集めたカープ。その低迷期を支えた功労者の復活を期待したい。

(デイリースポーツ・山本鋼平)

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