原巨人が独走状態に突入した要因は…

 巨人が底力を発揮し始めた。17日時点で今季最長の7連勝をマークし、交流戦、セ・リーグで単独首位。リーグ戦では2位・阪神に4・5ゲーム差をつけた。交流戦開始前まで首位・広島に4・5ゲーム差をつけられていたが、それから1カ月で逆に独走気配をも漂わせている。

 好調の大きな要因に投手陣の踏ん張りが挙げられる。春先は救援陣の不調などもあり、交流戦開始時点の防御率は4・18。05年以来の低水準だった。だが、交流戦の防御率は2・75。さらに先発投手に限れば2・13まで良化する。初優勝を飾った2012年交流戦での先発防御率2・36を上回る安定感を見せている。

 交流戦に入ってからも順風満帆ではなかった。内海が4日に左肩の炎症のため予定されていた先発登板を回避し、翌5日に登録抹消。開幕投手を務めた菅野も発熱による体調不良で一度、登板日をずらした。アクシデントがありながらも、チームを救ったのが4年目右腕の小山だ。

 5月24日に今季初めて登録され、翌25日の日本ハム戦に先発。7回1/3無失点で初勝利を挙げると、2度目の先発となった8日のロッテ戦では1失点完投で2勝目。ここまで3試合に先発し、防御率0・43と抜群の安定感を見せている。原監督も「これからっていうところはまだあるけど、しっかり1軍で牙城を築いていってもらいたい」と期待を込めた。

 キャンプは1軍スタートだったが、那覇キャンプ中の練習試合で打ち込まれ2軍落ち。2軍キャンプ最終日にインフルエンザを発症。苦難のスタートだった。開幕は2軍スタート。指揮官は「春先はまったく成長してなかった」と振り返ったが、どん底からはい上がってきた。

 小山の活躍に触発されるように、3年目左腕の今村も9日のロッテ戦で今季2勝目。今季の開幕ローテで20代の日本人投手は、1試合で2軍降格した宮国を除けば菅野のみだった。指揮官も「若い力というのはチームにとって宝」と喜んだ。若手投手の台頭が、チームにさらなる勢いをもたらしそうだ。

(デイリースポーツ・野畑圭司)

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