カー娘が快挙!スイスに及ばずも米国敗れて、初の4強入り!

カーリング1次リーグのスイス戦を終え、タッチを交わす(左から)藤沢、鈴木、吉田夕、吉田知の日本(共同) 
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 「平昌五輪・カーリング女子・1次リーグ、日本4-8スイス」(21日、江陵カーリングセンター)

 1次リーグ女子でLS北見の日本はスイスに4-8で敗れたが、男女を通じて日本勢初の4強入りを果たした。23日の準決勝で、1次リーグでは7-5で破った韓国と対戦する。日本は5勝4敗。唯一並ばれる可能性のあった米国がスウェーデンに敗れて4勝5敗となった。男子でSC軽井沢クの日本は韓国に4-10で敗れて4勝5敗の8位。準決勝進出を逃して敗退した。

 ちょっとほろ苦い形となったが、日本のカーリング娘が、20年来の念願をかなえた。98年長野五輪から5大会連続ではね返された4強の壁を、LS北見がついに突破した。

 ただ、試合後からサードの吉田知は号泣。「もう私のショットが全然決まらなくて…。今季こんなに決まらないのは初めてで」。スキップの藤沢から「そんなことないよ!」と慰められても、ずっと涙が止まらなかった。

 苦しい戦いになった。すでに予選敗退が決まっていたスイスだが、世界ランク2位の強豪。ベテラン選手に老かいなカーリングを展開され、第4エンドに形をつくれず、苦しいショットを強いられた藤沢が痛恨のミス。大量4点を奪われ、試合の流れを決められた。ただ、米国がスウェーデンに敗れ、4強入りが決定。着実に積み重ねてきた5つの勝利が、夢への扉を開いた。

 すべての日本女子カーラーの夢を一つかなえた。チーム創設者で主将の本橋は、女子の創世記を支えたチーム青森で五輪を経験。10年バンクーバー五輪後に地元北見でLS北見を作った。サードの吉田知は前回ソチ五輪で北海道銀行の一員として主にリザーブながら出場も経験。“元祖カー娘”の小笠原らに技術やメンタルを教えられた。スキップの藤沢は中部電力で日本選手権4連覇。日本各地のチームの“エッセンス”が詰まったミラクルチームが、いよいよメダルへの挑戦権を得た。

 手持ちのティッシュを使い果たすほど泣いた吉田知は「これまで戦ってきたチームのためにもくよくよしてたら、失礼。この2試合より悪くなることは絶対にない!」と前を向いた。準決勝の相手は1位通過ながら1次リーグで勝っている地元韓国。藤沢は「今一番勢いがあるチーム」と気持ちを引き締めた。

 北海道なまりの「そだねー(そうだね)」の方言や、休憩時間に間食を取る「モグモグタイム」で一大ブームを巻き起こしつつあるカー娘。持ち前の明るさを取り戻し、次は歴史に残るメダルで、話題をかっさらう。

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