カー娘、奇跡の大逆転 前回銀のスウェーデンに勝って5勝2敗

 第8エンド、作戦を練る藤沢(手前右)と吉田知(同左)=共同
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 「平昌五輪・カーリング女子・1次リーグ」(19日、江陵カーリングセンター)

 女子1次リーグでLS北見の日本は、ソチ五輪優勝のカナダに3-8で敗れたが、同五輪2位のスウェーデンには5-4で競り勝って通算5勝2敗とした。4-4の最終第10エンド、スキップ藤沢五月(26)が好ショットを連発してプレッシャーをかけると、最後は相手のミスショットで逆転勝利を収めた。20日の英国戦に勝てば、他チームの結果次第で初の準決勝進出が決まる。

 一投に懸ける執念が、奇跡を呼び込んだ。第9エンドに追い付き、4-4で迎えた最終第10エンド。不利な先攻でも、勝利を信じる心は折れなかった。「最後はやるべきことは全てやって、やりきった感じだった。最後の最後まで諦めずに戦えた」。藤沢はメンバーの思いを代弁した。持てる力を出し尽くし、見事に勝利の女神を振り向かせた。

 スウェーデンの最終投を残し、ハウス内には日本のストーンが2つ。藤沢は最後の2投を巧みに配し、相手のミスを誘う局面を作り出した。「最後の2投でパーフェクトに石を置けてプレッシャーをかけられた」と本橋。相手は日本のストーンをはじいて第1ストーンを狙ったが、わずか数センチの差で日本が勝った。

 「正直負けたと思った」という藤沢の言葉は紛れもない本音だろう。みんなで抱き合い、最高の歓喜に浸った。吉田夕は「流れはずっと相手だったが一つの石、一つのショットに集中できた。頑張ったらいいことあるなと思った」と声を弾ませた。

 午前中に行われたカナダ戦は完敗。それを引きずることなく、首位だったスウェーデンに粘り勝ちした。国・地域別とは異なるクラブチームごとの「世界ツアーランキング」で1位にもなった強豪からの金星はLS北見のメンバー、特にクラブを創設した本橋にとって感慨深い。

 スウェーデンには本橋が憧れ、いまも目標とするチームがある。あるとき、世界王者にもなったそのスウェーデンチームのメンバーたちが、選手村のカフェで家族全員を交えて食事を取っていたのを見て、心が揺れた。

 「あ、負けたなって思った」と本橋。「こっちは心に余裕がなくて、何に向かって戦っているんだろうって気持ちもあって…。彼女たちは、自分の人生を輝かせるツールの一つとしてカーリングをやっていた」。結婚をしても、子供を産んでも、氷上に立ち競技を続ける。その姿に本橋も夢を見た。

 「家族全員で一つの夢を追いかけているというのが衝撃的だった。そういうチームをと思った」。その後、本橋は地元の北見市常呂町に戻り、チーム結成を決意した。8年近くの年月を経て五輪出場。そしてこの夜、ソチ五輪2位の大国から会心の勝利をつかんだ。

 これで準決勝進出へ大きく前進した。悲願のメダル獲得へ、この勢いで突き進む。

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