ハリル北朝鮮戦の苦戦予言が的中

 「東アジア杯、日本1-2北朝鮮」(2日、中国・武漢)

 日本は前半3分、MF武藤雄樹(浦和)のゴールで先制しながら追加点を奪えず、後半に2失点して逆転負けを喫した。就任後5試合目で初黒星を喫したバヒド・ハリルホジッチ監督は、7月23日に今大会のメンバーを発した時点で「(中国戦や北朝鮮戦は)普通の試合にはならない」、「彼らは日本に対し、すごい敵対心を持っている」と苦戦を予言していたが、それが的中する結果になった。

 メンバー発表会見でハリルホジッチ監督がキーワード的に用いていた単語に「デュエル」というものがある。決闘、1対1での戦いという意味で、サッカーに置き換えれば激しく相手選手と競り合いプレーを成功させる、という意味になるだろう。北朝鮮戦では攻守両面で「デュエル」で勝利できていなかった。

 攻撃では前半24分にFW川又(名古屋)が武藤からのパスを受けてチャンスを迎えたが、利き足の左足に持ち替えた後のシュートを決められなかった。さらに見ている側をヤキモキさせたのは同44分のFW永井(名古屋)。エリア内右寄りの位置でフリーでボールを受けたが、トラップを足元に入れてしまい、決めきれなかった。

 守備では前半から再三、体を張って北朝鮮の攻撃を止めてきたDF槙野(浦和)が、最後に力尽きた。後半43分、左サイドからの高いクロスが入った。中央でターゲットになっていたのは長身のパク・ヒョンイル。体を当てて自由にプレーさせまいとしたが、お構いなしに頭上からヘッドをねじ込まれてしまった。

 後半33分に許した同点ゴールのシーンも、DF森重がパク・ヒョンイルに競り負け、落とされたボールをリ・ヒョクチョルに右足ボレーで蹴り込まれた。この時、槙野のマークは外されていた。

 ハリルホジッチ監督は事前にビデオでチェックした北朝鮮と中国について、「彼らのデュエルはかなり激しい。彼らが仕掛けてくるデュエルにフィジカルで対抗する試合になると思う」と予言していた。「政治的な要因が入ってくると思う。彼らは日本に対してものすごい敵対心を持っている」、「(日本は)勇気、決断を見せつけないといけない」とも勝利に必要な条件を挙げていた。だが、それは果たされなかった。

 前日の女子に続いて男女で連敗。そして、男子だけで見てもザッケローニ監督時代の11年11月15日、0-1で敗れたブラジルW杯アジア3次予選に続き連敗となった。新戦力発掘が大きな目的とはいえ、この勝負弱さは深刻だ。韓国(5日)、中国(9日)との試合も激しくなることは必至で、代表定着を狙う選手たちには乗り越えるべき壁になる。

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